FXのおさらい_05 思惑を動かす物は?

外国為替レートは、日々のさまざまなニュースによっても変動します。
「サブプライム問題」~「リーマン・ブラザース 破綻!」などは、
その典型例として記憶に新しいところです。

日ごろから要チェックのニュースとしては、やはり米国の通貨政策です。
たとえば「リーマン・ブラザース」の破綻を受け、米国の財務長官や大統領が
「強い米ドルを支持する」といった発言を行うと、米ドルが買われるようになり
一旦、地に落ちたかと思われたドルも、ドル高傾向に転じたりします。

しかし逆に、これは米国に限った話ではありませんが
米国の通貨政策において通商政策が重視されると、
輸出が円滑に行われるよう、米ドル安を促す傾向があります。
どのような状態がその国にとって望ましいか?で為替レートは変化します。

しかし、米国の通貨政策は最重視が必要ではあっても
そう頻繁に変更されるものではありません。
米ドルに材料がない場合は、他の通貨の動向、
例えばユーロ圏の通貨政策を担っている欧州中央銀行の動向や、
日本の通貨政策の動向をチェックする必要があります。

通貨政策に関するニュースがどこからも出されない場合でも、
さまざまな事件/事故、消費者動向や資源の需給率などが
市場を動かす材料として浮上してきます。
原油価格、インフレの推移、米国の雇用統計や住宅建築数、
内紛やテロなどの紛争問題なども為替レートに影響を与えます。
しかしこれらの材料は極めて短期的な値動きで終わる傾向が強いため、
一応念頭に置く…程度でも良いかも知れません。

なお、このような「(心情的に)レート変化が予想される」と言った要因を
ファンダメンタル要因と言い、それによる変化を予測/分析することを
ファンダメンタル分析と言います。
また、あくまで実際の値動き(チャート)から予測/分析することを
テクニカル分析と言います。