8月 21 2010
先週(08/16~08/20)の為替動向
■米国株式市場 = 上昇後下落
■原油先物市場 = 下落
■NY金先物市場 = 上昇
■ドル円 = もみ合い
■ユーロドル = 下落(ユーロ安)
■ユーロ円 = 下落(ユーロ安)
前々週、84.72円の年初来最安値を付けたドル円の安値更新が注目された週でしたが、各人各様の口先介入が功を奏したのか、もみ合いに終始し低空安定の状態でした。
むしろ市場は、独シュピーゲル誌が報じた「ギリシャ緊縮財政は更なる悪化の元凶」と言う記事が嫌気された事がきっかけとなり、週末にかけて悪材料が悪材料を呼び、ユーロが軟化した事に関心は移ったようです。
同誌によれば、政府が財政緊縮を進めた結果、ギリシャは深刻な景気低迷に陥っており、一部の地域では失業率が70%にのぼり、労働者のストライキが活発化している。加えて、9月から始まる見込みの大量解雇が「極めて深刻な社会的影響」をもたらすため、今でさえただならない状態は最悪の事態へと進展するだろうとされています。
まぁ、事実はこの記事の通りなのでしょうが、それより興味深いのはこの記事が出た 8/18(水)より以前の 8/17(火)のNYクローズ時点におけるCFTCの IMMポジションにて、ユーロ問題の沈静化により、6週連続して減少してきたユーロショートが一転して前週比 27.6%の大量増になっている事です。
事実そうであっても表には出てきていなかった震源地ギリシャの余震(危機再燃報道)を投機筋はどのように知ったのでしょうか?
円高渦中のドル円ではなく、ユーロに突然の危機。
やはり相場という物は「作られている物」と改めて実感出来ますね。
■各為替の週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
(Demark Range Projection / Fibonacci Zone)
TD Range Projection
USD/JPY Upper: 85.95 / Lower: 84.54
EUR/JPY Upper: 111.48 / Lower: 106.06
EUR/USD Upper: 1.2814 / Lower: 1.2552
GBP/JPY Upper: 133.77 / Lower: 131.13
GBP/USD Upper: 1.5619 / Lower: 1.5372
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 87.00 ~ 87.54 / R1 86.29 ~ 86.46
S1 84.72 ~ 84.88 / S2 83.64 ~ 84.18
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.3025 ~ 1.3125 / R1 1.2894 ~ 1.2925
S1 1.2601 ~ 1.2632 / S2 1.2401 ~ 1.2501
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(08/16~08/20)の為替動向』
→
2010_0820.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
8月 29 2010
CFTC IMMポジション(08/28公表分)
日本時間8/28午前に、8/24 NYクローズ時点で集計のCFTC IMMポジションが公表されました。
「円」は、ロングが前週比
0.5%の微増で 63086枚(前週:62745枚)、ショートは前週比 -5.9%の減少で 12017枚(前週:12776枚)、結果、売り越しは前週の -49969枚から
-51069枚へと、若干買い越しが増しました。
ドル円レートから見ると、83.59円の15年来安値を更新したのが、まさにこのIMMポジション集計日の8/24のNYクローズ直前でした。
しかしこれを境にドル円は戻り模様となり、終末終値では85.19円で引けましたが、この水準は前々週の安値圏や週末引け値にほぼ並ぶ数字ですので先週の買い越し増もある程度消化された形になっているのではないでしょうか。
また、今週は月末週であるばかりでなく9月雇用統計を翌週に控えた先行指標目白押しの週ともなりますので、この戻りも反転上昇の兆しではなく、あくまで円買い一服程度(ニュートラルポジション)と考えた方が良いのではないでしょうか。
続いて「ユーロ」は、ロングが前週比 -11.0%の減少で 54591枚(前週:61324枚)、ショートは前週比
0.3%の微増で 76194枚(前週:75951枚)、結果、売り越しは前週の 14627枚から21603枚へと、6週連続の減少から一転増となった前週から更に売り越しを増加しました。
なお、前週はショート増による売り越し増でしたが、今回はロング減による売り越し加速という違いがあります。
レートにもこの売り越し増が現れており、今回のIMMポジション集計日である8/24には、長らく堅調を続けていたユーロも約1ヶ月半ぶりに1.2500ドル台に下落、その後持ち直したとは言え週末終値は1.2762ドルと、8月初旬には1.3333ドルまで反発にもかかわらず、一転反落傾向にあります。
この下落は6月初旬に1.1876ドルまで売り込まれた売られ過ぎの是正の是正。と見るのが正しいのではないかという気がします。
ユーロも下落、ドルも下落、一手にそれを引き受ける円。
そろそろ反発はあるのでしょうか。
■
資料ダウンロード
『8/28公表のIMMポジション』→
IMM_20100824.pdfをダウンロード
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By najirane • IMMポジション • Tags: CFTC, IMMポジション, ガイトナー, 中国, 介入, 利上げ, 売り越し, 実需筋, 投機筋, 日銀, 米証券先物取引委員会, 買い越し