アノマリーの怪

「アノマリー」という考え方があります。
「はっきりした理論的根拠を持つわけではないが、よく当たる」とされる経験則。
と言うのがそのその定義ですが、
これはファンダメンタルに属するのかテクニカルに属するのか、
またはその両方、もしくはどちらでもないのか…を研究しています。
これと同時に「タイムサイクル理論」と言う考え方もありまして、
「アノマリー」が時,日,月,年など設定の時間枠に起こる定時的な挙動としたら
「タイムサイクル」は時間枠に拘らずその挙動が起こる周期。と言えるかも知れません。

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上記のチャートはUSD/JPYとEUR/USDの5分足チャートを
1/5~1/9まで足かけ5日分取った物を同じ時間軸に揃えたものですが
綺麗に相反していますね。
と、ここまではほぼ常識の範疇なのですが、
これを1日シフトしてみたのが以下です。

Ano1_2
 
真ん中あたりを見てみると、
1/7のEUR/USDと、1/8のUSD/JPYの相反具合は
1/7同士の両者に負けず劣らず綺麗な相反に見えます。
つまり「1日違っていてもその価格は同様な経時変化をしている
と言えるのではないでしょうか。
と言うことで今度は逆にシフトしてみたのが以下です。

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あれ?1日違うと相反していた物が同じ挙動になります。

ここまでの実験で、たまたまかも知れませんが、
1,1日シフトしても明らかに相反が認められる場合がある
2,1日シフトしたら同じ挙動になる場合がある。
と言う2点が言えることになり、これは紛れもなく
1日という時間枠の中にアノマリーは確かに存在する
と言う証明…とは言い過ぎかも知れませんが
けして無意味な研究ではないという根拠にはなると思います。

「罫線法」にしても「一目均衡表」にしても、
「アノマリー」や「タイムサイクル」なのではないでしょうか?
つまり、ファンダメンタルにより挙動が具現化し
その周期を解き明かせばテクニカルになる。と。

まだまだ頭の中でもやもやしている状態ですが
都度、新しい法則を見つけたらアップしてみたいと思いますので、乞うご期待。

9784805108123

 ←こんな本もありました。

 

市場のアノマリーと行動ファイナンス
 城下賢吾,千倉書房 A5判 191頁 2,940円 (税込)