8月 6 2011
CFTC IMMポジション(8/2集計-8/5公表分)
8/2 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) 8/5 NYクローズ後(日本時間 8/6早朝)公表分
「円」ロングは前週比 6741枚(9.3%)の増加で 78855枚(前週:72114枚)、「円」ショートは前週比 -790枚(-3.8%)の減少で 20022枚(前週:20812枚)。この結果、売買比は買越し継続。買越し枚数は前週比 7531枚(14.7%)の増加で 58833枚(前週:51302枚)、売買計は前週比 5951枚(6.4%)の増加で 98877枚(前週:92926枚)となりました。
投機筋でのこの円ロング枚数/買い越し枚数は1986円以来のデータ中で見ても円ロングでは歴代7位の枚数、円買越しに至っては歴代4位という大量枚数となります。(詳しくはPDF資料5ページをご覧ください)
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 20.7%(前週:20.2%)で 0.5%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の 12.4%(前週:15.0%)で -2.6%の減少となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で77.95円→76.75円と円高、前火曜→今火曜終値では77.95円→77.37円と円高、今火曜→今金曜では 77.37円→78.39円と円安、2週通算の前火曜→今金曜では77.95円→78.39円で円高。という事になりましたが、今回集計の翌々日(8/4)に日銀は3月に続いての介入を行い、77円から80円へと3円の上昇を見ましたが、単独介入の効果はそこまでなのか、更なる押し上げや持続はなく、翌日(週末金曜日)には78.39円でNYクローズと、ほぼ半値戻しの憂き目に遭っております。
また、今回集計が出た数時間後、S&Pが米国債をAAAからAA+に米国債史上初のダウングレードを行い、この影響がどのように出るのか全く予想できず、ただただ週初の市場オープンを見守るしかないと言った状況です。
というのは、何も無い状況であれば米国債格下げから国債投げ売りが起こり、国債が売られれば(債券価格が下落すれば)金利は上昇しますが、これは悪い金利上昇となるため、いずれ債券・株・為替の3重安という予測が立ちます。しかし日銀介入があったばかりで未だ介入警戒が残っていると下げ渋りや、いざ急落があれば介入が入り、逆に急騰ともなりかねません。よって、ただただ週初の市場オープンを見守るしかない。と言ったことになるわけです。
「ユーロ」ロングは前週比 -1864枚(-3.1%)の減少で 58313枚(前週:30177枚)、「ユーロ」ショートは前週比 13411枚(31.1%)の増加で 56550枚(前週:43139枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -15275枚(-89.7%)の減少でわずか 1763枚(前週:17038枚)、売買計は 11547枚(11.2%)の増加で 114863枚(前週:103316枚)となり、何か大きな売買があれば買い越しから売り越しに転じかねない状況となっております。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の15.3%(前週:16.9%)で -1.5%の減少、ショートはIMM全ショート枚数の34.9%(前週:31.1%)で 3.8%の増加となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で 1.4514→1.4399とユーロ安、前火曜→今火曜終値で1.4514→1.4190とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.4190→1.4278とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4514→1.4278とユーロ安となりました。
米国債格下げは米国だけの問題に止まらず、全世界の問題でもありますが、週末に来て「ECBがイタリア・スペイン国債の購入を示唆」と言う報道が為され、それ以前にもECBはドイツ他各国の反対を押し切ってアイルランドやポルトガルの債券購入を再開してますので、まさか米国債を売ってこれらの購入増大を…などと市場が勘ぐったら大きな変動ネタになるかも知れませんね。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 23664枚(6.63%)の増加で 380669枚(前週:357005枚)、ショートは前週比 23136枚(16.68%)の増加で 161832枚(前週:138696枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 528枚(0.24%)の増加で 218837枚(前週:218309枚)。売買計では前週比 8383枚(1.72%)の増加で 487808枚(前週:479425枚)となりました。
個別に見ると、対ユーロ・対豪ドルでのショート増、対ポンド・対フランでのロ ング増が目立ち、リスク回避の様相が強く出ている印象があります。また先週来ポンドが売り越しから買い越しに再転換し、全ての通貨が買い越し状態である状況は変わっておりません。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は豪ドル・円・ユーロ。ショートベスト3はユーロ・ポンド・円となっております。
■ 資料ダウンロード
『8/2集計-8/5公表のIMMポジション』
→ IMM_20110802.pdf をダウンロード
↓ ↓ お役に立ちましたらこちらもよろしくお願いします ↓ ↓ | |||
デマークのチャート分析テクニック―マーケットの転換点を的確につかむ方法 | |||
DVD 外為ディーラーのテクニカル分析 デマーク指標に学ぶ普遍的テクニック | |||
トレーダーズショップ 投資関連書/投資DVD 月間総合ランキング |
8月 13 2011
CFTC IMMポジション(8/9集計-8/12公表分)
8/9 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) 8/12 NYクローズ後(日本時間 8/13早朝)公表分
「円」ロングは前週比 -25469枚(-32.3%)の減少で 53386枚(前週:78855枚)、「円」ショートは前週比 -8785枚(-43.9%)の減少で 11237枚(前週:20022枚)。この結果、売買比は買越し継続。買越し枚数は前週比 -16684枚(-28.4%)の減少で 42140枚(前週:58833枚)、売買計は前週比 -34254枚(-34.6%)の減少で 64623枚(前週:98877枚)となり、先回集計で異常に伸びたロング枚数・買い越し枚数とも少し落ち着いた数字となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 20.6%(前週:20.7%)で -0.1%の減少、ショートはIMM全ショート枚数の 7.6%(前週:12.4%)で -4.8%の減少となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で77.37円→78.39円と円安、前火曜→今火曜終値では77.37円→77.25円と円高、今火曜→今金曜では 77.25円→76.69円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では77.37円→76.69円で円高。という事になりました。
先回集計が出た数時間後、S&Pが米国をAAAからAA+にダウングレードを行い先週週初は大荒れが予想されましたが、極端なパニック売りとはならず、これまでのドル売り円買いが規模を縮小してそのまま継続したという感じにも見えます。今回集計以降の50銭程度のペナント様レンジの方が少し気になりますね。というのは、週初8/15には米国債の大量利払いの必要に迫られ、それが確実に履行されるのかどうかが市場の注目だと思われるからです。
「ユーロ」ロングは前週比 -9284枚(-15.9%)の減少で 49029枚(前週:58313枚)、「ユーロ」ショートは前週比 752枚(1.3%)の増加で 57302枚(前週:56550枚)。この結果、売買比は本年1/11以来30週ぶりに売り越しに転換。売り越し枚数は前週比 10036枚(569.3%)の増加で 8273枚(前週:-1763枚)、売買計は -8532枚(-7.4%)の減少で 106331枚(前週:114863枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の18.9%(前週:15.3%)で 3.6%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の38.8%(前週:34.9%)で 3.9%の増加となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で 1.4190→1.4278とユーロ高、前火曜→今火曜終値で1.4190→1.4390とユーロ高、今火曜→今金曜では 1.4391→1.4250とユーロ安、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4190→1.4250とユーロ高となりました。
レート変化と売買状況を考えると先々週~先週にかけてユーロ安とならなければ辻褄が合わないことになりますが、市場での現在状況はドルから見ての外貨買い大幅減少+ショート継続によるドル高なので、これによる通貨安と見ても良いのではないでしょうか。また先週はスイスフランがユーロペッグ移行するかも知れないとの報道があり、スイスフランを筆頭に欧州通貨全体の売りも進行していますので、こちらからも順当なのかなと思います。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 121215枚(-31.84%)の減少で 259454枚(前週:380669枚)、ショートは前週比 -14301枚(-8.84%)の減少で 147531枚(前週:161832枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 106914枚(-48.86)の減少で 111923枚(前週:218837枚)。売買計では前週比 -135516枚(-33.30%)の減少で 406985枚(前週:542501枚)となりました。
このロング大量減によるドルから見た対外外貨に対する買い越しの大量減で市場全体ではドル高進行となっている状況ですが、個別に見ると、対豪ドル・対フランでのロング減少が著しく、対円でのショート減少も多いと言った状況で、これらの組み合わせからドル円においては円高進行となっている構造になります。また、対ユーロでは今回30週ぶりに売り越しに転じましたが、対ポンド対フランの買い越し枚数減少も大きいので次回集計時にはこれらが売り越し転じる可能性もあります。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は円・ユーロ・ポンド。ショートベスト3はユーロ・ポンド・加ドルとなっております。
■ 資料ダウンロード
『8/9集計-8/12公表のIMMポジション』
→ IMM_20110809.pdf をダウンロード
にほんブログ村
為替・FXランキング
By najirane • IMMポジション • Tags: 米商品先物取引委員会 通貨先物 取組 IMMポジション CFTC CME ドル 投機筋 仮需 実需 円 ユーロ 売り越し 買い越し 円高 円安 日銀 金利 FOMC ADP ISM 雇用統計 欧州 ギリシャ 総選挙 QE3 緩和 緊縮