そろそろFX確定申告のご準備を

先週はISM、ADP、そして雇用統計で3段飛びするかと思えば
バンカメの元CEO提訴で「回れ!右!」
雇用統計は基準見直しでせっかくの大幅向上がマイナスに取られると言う、
テクニカルもファンダメンダルもあった物じゃない相場でした。

多くの人は既に来週の戦略立案を行っているかと思いますが、
来週またこんな大番狂わせがあったらたまったものじゃないですね。
と言うことで、何をして良いか解らないときはちょっと別な話題。
そう、そろそろ準備をしなければならないFX利益の確定申告です。

このブログを見ている多くの人はFX専業ではなく、サラリーマン(給与取得者)か、
主婦、学生(無職or低額所得者)である場合が多いと思いますが
FXでは1年の利益(正確には利益から必要経費を差し引いた額)が
給与取得者の場合は20万円を超えたら、
無職・低額所得者の場合は38万円を超えたら、
確定申告をして、税金を納めなければなりません。

では一体自分はいくら払わなきゃいけないのか?
もしお手元に昨年の年末調整後にもらった源泉徴収票があれば概算出来ます。

とても簡単にざっくり書くなら、
①源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」という項目を探します。
②上記金額にFXの利益(経費を引いたもの)を足します。(=雑所得)
③上記から「所得控除の額の合計額」の項目の額を引きます。
④上記に所得税税率を掛けます。(参照:平成21年度税率表)
⑤上記から既に支払済の「源泉徴収税額」を引きます。
⑥残った金額がFXの利益で収入が増えた分に係わる税額となります。

なんやら具体的にイメージが湧かない。と言う方は
上記手順内で引用している国税庁の税率表内で概算も出来ますのでお試しください。

さて、これで終わったら税務署レベルです。(言われるままに言い値で払う)
手順内でも書いているように、FX利益は「所得額から経費を引いたもの」です。
そも所得って?何が経費になるの?、ロスカット損失は?キャッシュバックはFX所得?
それらの申告方法により納める税金は大きく異なってくる場合があります。

所得税の税額というのは累進課税ですが完全比例ではなく段階式です。
その段階以上か以下かで税率も違えば控除額も違ってきます。
色々なケースを想定して計算すれば分かりますが、所得金額により、
必要経費等を申告した方が良い場合もやぶ蛇ってしまう場合もあります。

難しいですね。

FX投資家のための賢い税金の本 平成21-22年改訂版
 ここでお薦めの参考資料を紹介しておきます。
 昨年出版され大好評だった「FX投資家のための賢い税金の本」が
 今年度、平成21-22年改訂版として再版されました。

 (1)FXの税金の基礎から、誰もがつまずく素朴な疑問まで徹底解説、
 (2)ケーススタディで申告要不要を判断、
 (3)ポイントを押さえてすぐに活用できる確定申告書の記入例
 また、改訂版では、取引所FX「大証FX」や、「CFD」の税金も盛り込み、
 大幅にバージョンアップしました。

FX投資家のための賢い税金の本 平成21-22年改訂版
インヴァスト証券株式会社 A5版 126頁 2010年1月発売 840円 (税込

ただ、いくら上記のような懇切丁寧な書籍があるとは言っても
普段全く税金とは無関係無関心にある人が読んだ場合、
「家庭の医学」を読んでの素人の生兵法に陥る場合もあります。
税理士や公認会計士に相談されるのがベストな方法です。

ところで、蛇足な話になりますが、税理士にも2種類ありまして、
税務署を定年退職して税理士免許をもらった人と
自身で発起し、税理士試験を受けた人とでは
当然、クライアントに対する対応は異なります。
方や「言い値」の世界ですし、方や「脱税ではない節税」を教えてくれます。

しかし…、こういった話をしていると
パチンコで昨日○万勝ったとか、今週は勝ちっ放しですでに○十万とか、
自身の脱法的脱税を自慢するパチンコ狂いどもを
全員張り倒したくなってくる衝動も同時に起こってくる…。