6月 5 2011
先週(5/30~6/3)の為替動向
■米国株式市場 = 下落
■原油先物市場 = もみ合い
■NY金先物市場 = もみ合い
■ドル円    = 下落(ドル安)
■ユーロドル  = 上昇(ドル安)
■ユーロ円   = もみ合い
【5/30:月】英米市場は祝日休場。そのためか、前週末の中古住宅指標を理由にした先食い気味の下値域からスタートした東京時間は積極的な仕掛けや利食いも見られず80.80円付近の小動きに終始。NY時間後半にはドルスイスの反発に連れ高した若干のドル高を受け80.90円付近で東京へ。
【5/31:火】早朝にギリシャに対する早期債務再編を強要していたスイスが態度軟化との報道が伝わると、ユーロドルの上昇と引き替えにドル全面安。
しかしその直後、ムーディーズが日本国債の格付けを引き下げ方向で見直しの方が伝わり今度は円全面安。ストップも巻き込み、正午前には81.35円まで急騰。
欧州時間入り頃、ムーディーズの日本国債格下げの続報が伝わると、再度全面円安。81.76円まで急騰。NY時間に発表の米国指標が軒並み予想割れとなると米債利回り低下から81.16円まで急落。しかしそれ以降は81.50円付近まで徐々に反発。
  【6/1:水】今晩のADP・ISMの先行重要指標に向けたポジション調整か、東京時間正午にかけて昨晩安値の81.15円まで下値探り。
東京・欧州交代時間には81.50円まで高値追いとレンジを確認して迎えたADPは大幅な予想割れ。80.80円まで急落後、続くISMのため多少戻すもISMも予想割れし、数日来安値域の80.67円まで再急落。底堅さを確認した後、80.90円付近まで徐々に反発。
【6/2:木】内閣不信任案決議の可決見通しから午前中に81.31円まで上昇し採決待ち。しかし午後になり「茶番」と称された不採択決議により81円割れまで反落。欧州時間入り以降は先週の失業保険が思い起こされ、ポジション調整はじり安。結果は少ないながらも予想割れ。一瞬80.55円まで下ヒゲを伸ばすも、織り込み済みか反発。週間安値域の80.70円付近でもみ合い後、81円に復帰。
【6/3:金】早くも東京時間から雇用統計に向けたポジション調整が始まり正午頃には80.70円付近で膠着。欧州時間頃から再度ポジション調整が加速し80.50円台。米5月雇用統計は +16.5万人予想に対し +5.4万人と大幅な予想割れ。失業率も9.1%と再度悪化。誰もが80円割れを予感したが、意外にも80.04円で粘る。その後発表のISM非製造業指数は予想超えとなり、80.65円まで反発するも引けにかけじり安。80.20円付近で1週間を終わる。
日本国債格下げ意向報道にも屈しない菅内閣の茶番劇と米国重要指標に打たれ続けた1週間でした。
◆◆◆◆週足デマーク指標/フィボナッチゾーン◆◆◆◆
TD Range Projection
USD/JPY High: 81.03 / Low : 79.32
EUR/JPY High:118.32 / Low :114.60
EUR/USD High:1.4832 / Low :1.4447
GBP/JPY High:133.50 / Low :129.03
GBP/USD High:1.6486 / Low :1.6226
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 82.41 ~ 83.07 / R1 81.56 ~ 81.76 
S1 79.85 ~ 79.65 / S2 78.99 ~ 78.34 
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.4897 ~ 1.5045 / R1 1.4705 ~ 1.4750
S1 1.4319 ~ 1.4274 / S2 1.4126 ~ 1.3979
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(05/30~06/03)の為替動向』
→  2011_0603.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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6月 5 2011
ドル円。方向性は出るのか?(6/5版)
左は昨年5/3からの1年分日足ですが、3/16,17の戦後最低安値を除けば、幾度となく80.50~80円を基底としているように、まれに80円付近まで差し込まれてもその都度はね返しています。
しかしどう見ても、上値は切り下がってレンジ幅も縮小。ペナントを細長く延長するのも限界でしょう。
そのペナント延長の期限として真っ先に思い浮かぶ材料はやはりQE2終了ではないでしょうか。…なお私がこのように「材料」と表現するのは「ヘッジファンド等の仕掛け筋が材料にするもの」と言う意味です。
5月非農業部門雇用者数(前月比)は予想 +16.5万人に対し +5.4万人。5月民間部門雇用者数(前月比)は予想 +17.0万人に対し +8.3万人。そして失業率は予想 8.9%に対して 9.1%。続いて23:00に発表された5月ISM非製造業総合景況指数では予想 54.0に対し 54.6という事で、雇用統計の下落をほぼ全戻しして、NY引けにかけてもう一度雇用統計発表時の下値域まで落下と、逆N字を描きましたが、★この雇用統計の数字は続くISMで全戻しされるほど甘い物だったのか?★再度思い直して下落したとは言え、発表時の急落も週間全イベント終了しての引け値でも80円台を維持できるほど甘い物だったのか?★いくら雇用統計悪化は織り込み済みと言っても、下方修正した予想から更に悪化で80円台維持は甘くないのか?と言う疑問が残ります。
菅内閣不信任案の否決茶番劇と同じような茶番劇がここにも存在しているのではないでしょうか。つまり、ネガティブサプライズ/サプライズを装っての、仕組まれた80円台維持。
多くの市場参加者は「ドル安は既定路線」との基本理解と共に「でも案外そろそろ大反転?」と言う相反したシナリオを抱いているはずです。
そう、ここで「これでも80円台を維持できるなんて、やっぱりドル円は底堅い。」と言うイメージを持たせる事で大反転の可能性を更に臭わせ、ここが底値と思わせてロングを積み増しさせていく。
いつまでも上がらず低迷が続けば「これはQE3催促相場だ!」などと煽って思いとどまらせればよいし、3/16,17の戦後最安値を除けば、現状下値メドは5/5の79.56円。
この80円前後というのはとてもロング建玉には都合の良いレベルだと思いませんか?
そして、80円前後~下がっても79.50円のロング建玉ならストップは79円アンダーと考えれば、その辺りにストップが大きく貯まってから、78.00-50円めがけての大玉を投げればカタが付きますね。
今週は材料が無さそうに見えて6/8深夜のベージュブックや国債入札など、動かそうと思えば動く材料も控えています。さしずめ6/8のベージュブックで79円台を示現したら、「来たな?」と思っても良いでしょう。
あ、その後はもちろん大反転です。(笑)
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: ドル円 年初来安値 年初来高値 大転換 レンジ 三角持ち合い チャネル 雇用統計 QE2 QE3 戦後最安値