CFTC IMMポジション(3/17付集計-3/20公開分)

 

先々週、金利格差拡大懸念によるユーロ全面安から明けての先週は、ユーロのQEが株高に繋がるとの期待に変容しユーロの反発とFOMC期待による全面リスクオンから始まりましたが、FOMCが近づくと文言の予想から揺れ始め、いざ声明文が出ると「忍耐強く/patient」との文言を削除したものの、経済誘導目標見通し下方修正に悲観してのドル安の流れと、先週もユーロのQEと米金利先行きに揺れた週でしたが、今回の集計は週初のリスクオン途上のものとなります。

IMM_EUR_20150317_123/17付IMM集計、対円では反転のロング増・3週連続のショート増の双方増から、売り越しは48054枚と約1.1万枚の減・売買計は137046枚へと約1.2万枚の増。
対ユーロは反転のロング減・2週連続のショート増から、売り越しは193774枚へと約1.3万枚の増・売買計はIMM集計開始以来初の30万枚台を再度更新する306432枚へと約0.3万枚の増。
IMM全体では売り越しは340214枚と約6.0万枚の減・売買計は866760枚と約6.7万枚の増となり、全体の傾向としてはショート基調を維持しながら今回のロング急増により双方に拡大模様となっています。

IMM_EUR_20150317_5なお、対ユーロでの投機筋+実需筋の合計売買枚数は、先々週の拡大13週を経て減少はしておりますが、これまでのアノマリ通りの激減とまでは言えない情況でした。
なお、前段でも触れた対ユーロ売買高の記録更新の件とも併せ、1999年のユーロ発足以来の14年分と、ここ5年分ほどの対ユーロ売買状況にグラフを上げておきますが、拡大→激減の模様はもとより、投機筋の波状攻撃(?)パターンが見えてくるような気もしますね。

CFTC IMMポジション(3/17付集計-3/20公開分) 資料を PDF(計5p)でダウンロード → IMM_20150317.pdf

 

IMM_20150317_P1■資料PDF内容

・P1 対円投機筋 ロング・ショートの枚数とその増減/売越し(買越し)の枚数のその増減/売買計とその増減/集計時(火曜)終値/参考値(金曜終値)

・P2 対ユーロ投機筋 ロング・ショートの枚数とその増減/売越し(買越し)の枚数のその増減/売買計とその増減/集計時(火曜)終値/参考値(金曜終値)

・P3 CFTC IMMポジションに管掌される8通貨の投機筋 ロング・ショートの枚数/売越し(買越し)の枚数

・P4 対円投機筋+実需筋 ロング・ショートの枚数/売越し(買越し)の枚数/売買計/集計時(火曜)終値/参考値(金曜終値)

・P5 対ユーロ投機筋+実需筋 ロング・ショートの枚数/売越し(買越し)の枚数/売買計/集計時(火曜)終値/参考値(金曜終値)

 

IMM_20150317_P3※CFTC IMMポジションとは米商品先物取引委員会(CFTC)に全米の各取引所から報告された、International Monetary Market 通貨先物取組を集計したもので、毎週火曜日のNYクローズ時点での集計が金曜日のNYクローズ後(日本時間では土曜日早朝)に公表されます。

データ参照先:CFTC Historical Compressed

※IMMポジションは市場全体の動きではなく、あくまでCFTCに報告された数字だけであり、投機筋/実需筋という分け方も便宜的なものです、また、あくまで過去指標として為替の価格変動を後追いするだけの物であり、将来の価格変動を予測出来る材料ではないと言うことは否めませんが、現状の貿易収支や政治経済情勢を勘案し、過去の動向などに照らし合わせることにより、相場のファンダメンタル=特に市場の方向性や過熱感、いわば潮目として認識したり、相場のダイナミズムを数字から可視化していくことで大局観・相場観を得る事には有効です。

CFTC IMMポジション(3/17付集計-3/20公開分) 資料を PDF(計5p)でダウンロード → IMM_20150317.pdf

 

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