【先週(11/21-11/25のドル円を中心とした相場の流れ】
【11/21:月】週明けは76.83円付近と若干の小窓を開けて始まるも、程なく76.90円付近まで窓埋め反発。しかし米議会超党派による財政赤字削減交渉決裂の報道が水を差し、クロス円弱含みからドル円もジリ安となり、午前中に7676円付近まで連れ安。
東京終了までかけ76.84円付近まで反発するも、欧州時間からは懸念材料が欧州債務問題に移り再度クロス円が軟化。しかし午前中に付けた安値に及ばず次第に反発を開始。欧州悪材料頻出に連れたドル高から76.94円付近でNYを終了。
【11/22:火】早朝は財政赤字削減交渉決裂が蒸し返され76.85円程まで下押しされたが、ムーディーズやS&Pが相次いで格付け維持を報じられ買い戻し反発。しかし77円は重かったが、安住財務省が日銀基金利用での外貨購入構想に対し、「為替介入と同義」とコメントしたことが一部外国報道機関で「介入準備は整った」と報じられ、介入警戒&期待からドル円は仲値付近で77.32円まで急騰。その後、安住財務相から意図した内容と違う報道が散見されるとのコメントが火消しとなり反落したが77円手前で底堅く推移。
欧州時間早晩はロングリクイデーションなのかドル売りで参入。欧州株の堅調などから76.85円付近まで下落が進んだが、NY時間に発表の米7-9月GDPが下方修正されるとリスク選好も意気消沈し、77.12円付近までドル買い反発。買い戻し一巡後は翌日東京祝日も意識され77円弱でNYを終了。
【11/23:水】東京は祝日らしい動意の無さで終わろうとしたが欧州組参戦と共にデクシア救済に対する疑心暗鬼が渦巻くと対ユーロを中心にドル買いが進み、ドル円も77円台に復帰。しかし同時にクロス円での円買いからドル高円高で上値も限定的。
夕刻に行われたドイツ国債の入札が低調に終わるとユーロ急落。対ユーロでドル全面高になるとドル円も77.23円付近まで上昇。更にNY時間には欧州債務問題の拡大懸念視が蒸し返され、ユーロドルは一段安・ドル全面高。ドル円は一時77.58円まで上昇。ロンドンFix後は米国の感謝祭休場を控えての持ち高調整から徐々にジリ安な展開となり77.28円付近でNYを終了。
【11/24:木】東京早朝は前日のユーロ売りドル買いのカバーと月末フローからドル円は売り込まれたが77円付近で底堅く推移。昼頃にS&Pから日本国債格下げ可能性の報道が為されると77.10円付近まで復調。その後東京時間ではじり高で推移しその後は一進一退のはっきりしない相場が続いたが、メルケル独首相がユーロ圏共同債構想に対し、改めて反対を表明するとユーロ急落/ドル全面高の展開に。
【11/25:金】東京早朝は前夜のドル全面高の流れが継続し、週末&ゴトウ日仲値の外貨需要や一部邦銀のまとまった取引が後押しとなり、ストップロスを巻き込んで77.52円まで高騰。買い一巡後は77.35円付近で一進一退をしていたが欧州時間にイタリア国債の利回り上昇からユーロが下落すると再度ドル全面高となりドル円も東京時間高値の77.50円に並ぶ。
NY時間からはドル高の流れが再加速。ドル円は再度ストップロスを巻き込み77.73円まで急騰。ここで一旦調整が入るが上がった勢いは止められず、ロンドンFix後に再度上値試しとなり77.78円の週最高値を記録。ユーロは1.32割れ目前、ドル円は78円復帰も視野に。と言う状態で1週間を終了。
【※】今週はいよいよ月末&月例重要指標週。そして市場はクリスマス=バカンス状態で閑散化。しかし未だバカンスどころではない居残り組の反乱はあるのか?
【11/30:水】米11月ADP全米雇用報告/ベージュブック
【12/01:木】米失業保険新規請求件数/米11月ISM製造業指数
【12/02:金】米11月雇用統計
■■■■■【週足デマーク指標/フィボナッチゾーン】■■■■■
先週(11/21~11/25)の4本値(OHLC)
・USD/JPY O: 76.90 H: 77.79 L: 76.76 C: 77.74
・EUR/USD O:1.3525 H:1.3568 L:1.3213 C:1.3239
今週(11/28~12/2)のTD Range Projection
・USD/JPY High: 78.28 / Low: 77.25
・EUR/JPY High:107.06 / Low:105.24
・EUR/USD High:1.3403 / Low:1.3048
・GBP/JPY High:120.79 / Low:118.60
・GBP/USD High:1.5623 / Low:1.5241
今週(11/28~12/2)のFibonacci Zone USD/JPY
・R2 78.46 ~78.85 / R1 77.94 ~ 78.06
・S1 76.91 ~76.79 / S2 76.40 ~ 76.00
今週(11/28~12/2)のFibonacci Zone EUR/USD
・R2 1.3695~1.3830 / R1 1.3517~1.3559
・S1 1.3162~1.3120 / S2 1.2985~1.2849
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(11/21/~11/25)の為替動向』
→ 2011_1125/pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分+時間足3週間分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
11月 29 2011
CFTC IMMポジション(11/22集計分-11/28公表)
毎火曜集計~毎金曜公表のIMMポジションですが、先週は感謝祭(サンクスギビングディ)による順延変更日になっており、11/28NYクローズ後(日本時間では本日朝)に公表されました。
「円」ロングは前週比 7102枚(14.2%)の増加で 57018枚(前週:49916枚)、「円」ショートは前週比 -2398枚(-14.8%)の減少で 13838枚(前週:13236枚)。この結果、売買比は買越しを継続。買越し枚数は前週比 9500枚(28.2%)の増加で 43180枚(前週:33680枚)。売買計は前週比 4704枚(7.1%)の増加で 70856枚(前週:66152枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 29.6%(前週:24.6%)で 5.0%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の 5.1%(前週:6.2%)で -1.1%の減少となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で77.04円→76.91円と円高、前火曜→今火曜終値では77.04円→76.98円と円高、今火曜→今金曜では 76.98円→77.74円と円安、2週通算の前火曜→今金曜では77.04円→77.74円で円安。と、前週末に76円台で引けたドル円は77円台後半まで復調しました。
次回IMMの基準になるレートは本日のNYクローズ時点のレートとなりますが、22:30現在では一時78円台をマークしたドル円もユーロの堅調に押され、77円台後半で復帰を窺おうとしている状況です。
「ユーロ」ロングは前週比 1895枚(7.9%)の増加で 25943枚(前週:24048枚)、「ユーロ」ショートは前週比 10816枚(10.8%)の増加で 111011枚(前週:100195枚)。2週連続10万枚越えのショート増の結果、売買比は売り越しを継続。売り越し枚数は前週比 8921枚(11.7%)の増加で 85068枚(前週:76147枚)、売買計は 12711枚(10.2%)の増加で 136954枚(前週:124243枚)と言う結果となりました。
8万枚超えの売越しは本年9月から10月にかけて、13枚越えの売買数は本年5月から6月にかけてと並ぶ水準です。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の13.5%(前週:11.8%)で 1.6%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の40.6%(前週:38.2%)で 2.4%の増加となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で 1.3526→1.3525とユーロ安、前火曜→今火曜終値で1.3526→1.3516とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.3516→1.3239とユーロ安、2週通算の前火曜→今金曜では 1.3526→1.3239とユーロ安と、一辺倒なユーロ安となりました。
22:30時点では1.3340程と東京時間よりは若干値を伸ばし、前日NY高値超えをしての1.34台復帰出来るか否かと言うところですが、欧州序盤に既に1.344までの上値試しをしているだけに、既に1.33割れ目前となっている現在、後再度上値試しに向かうと言うよりも新たな悪材料が出てきて1.33割れする可能性の方が高いかも知れません。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -10222枚(-5.0%)の減少で 192831枚(前週:203053枚)、ショートは前週比 10932枚(4.2%)の増加で 273491枚(前週:262559枚)、先回逆転した売買比傾向継続の結果、売買比も売り越し継続。売り越し枚数は前週比 21154枚(35.5%)の増加で 80660枚(前週:59506枚)。売買計では前週比 710枚(0.2%)の増加で 466322枚(前週:465612枚)となりました。
個別に見た場合、豪ドルの売買とも減少/ユーロ・加ドルの売買とも増加が目立つ他は円のみがロング増、その他全てロング減/ショート増と言った形で傾向は先回と似たような形ですが、継続しているとなると年末のリパトリ(本国資金還流)の動きなのかな?と言った感じです。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は円・豪ドル・加ドル。と、1位2位が逆転、ショートベスト3はユーロ・ポンド・加ドルと先週に同じですが、ユーロショートが全体の40.6%を占めていると言うことは特筆モノかも知れません。これは金額になおすと187.55億ドルと言うことになり、金額ベースでは全ショートの357.58億ドルの半数に達することになります。
なお、円ロングは割合だけは29.6%と約3割ですが金額ベースだと92.59億ドルとなり、全ロングの242.40億ドルに対しては約4割を占めることになります。
資料ダウンロード 『11/22集計-11/28公表のIMMポジション』
→ IMM_20111122.pdf をダウンロード
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By najirane • IMMポジション • Tags: 米商品先物取引委員会 通貨先物 取組 IMMポジション CFTC CME ドル 投機筋 仮需 実需 円 ユーロ 売り越し 買い越し 円高 円安 日銀 金利 FOMC ADP ISM 雇用統計 欧州 ギリシャ 総選挙 QE3 緩和 緊縮