5月 29 2011
CFTC IMMポジション(5/24集計-5/28公表分)
5/24 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) (日本時間 5/28朝公表分)
「円」 ロングは前週比 -15.3%の減少で 32188枚(前週:38016枚)、「円」ショートは前週比 6.8%の増加で 24182枚(前週:22643枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買越し枚数は前週比 -47.8%の減少で 8006枚(前週:15373枚)、売買計は前週比 -7.1%%の減少で 56370枚(前週:60659枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の11.7%(前週:12.6%)で -0.9%減少、ショートはIMM全ショート枚数の15.1%(前週:16.1%)で -1.0%の減少となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で81.43円→81.71円と円安、前金曜→今火曜終値では81.71円→82.01円と円安、今火曜→今金曜では 82.01円→80.80円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では81.43円→80.80円でIMMポジション集計までは一貫して円安でしたが、集計後に大きく円高に振れております。
先週、>>しかし、投機筋の円ロングは増加傾向にあり円ショートは減少傾向。しかしレートは円安。この矛盾はどこかで是正されるだろうことは頭の隅に置いておいても良いかも知れません。<< とIMMポジションと実際のレートの逆相関に疑問を投げかけましたが、それがまさに先週後半相場で起こった。という事になります。
この是正(円ロングの売り戻し)がどのくらい進んだかと言うことになりますが、売買増減傾向逆転により買い越しが前週から一気に半減している状況は、次週にイーブンを見込める数字でもありますが、3/1→3/8に同じように半減しても、もう一度買い越しが進み、3/22→3/29で四半減して後売り越しに転じた実績を見ると、再度の買い越し増もイーブン又は売り越し転も両方ともあり得る。つまり少なくとも簡単ではない相場になる。という事しか言えません。
しかも今週は月初の米国重要指標週。調整の範囲を超え、波乱も予想していた方が良いかも知れません。
「ユーロ」ロングは前週比 -16.4%の減少で 75182枚(前週:89941枚)、「ユーロ」ショートは前週比 16.1%の増加で 56053枚(前週:48296枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -54.1%の減少で 19129枚(前週:41645枚)、売買計は -5.1%の減少で 131235枚(前週:138237枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の29.7%(前週:28.7%)で 1.1%増加、ショートはIMM全ショート枚数の34.3%(前週:30.1%)で 4.2%の増加となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で 1.4236→1.4160とユーロ安、前金曜→今火曜終値で1.4160→1.4103とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.4103→1.4317とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4236→1.4317とユーロ高と、こちらは対円とは逆に今回の集計まで一貫してユーロ安が集計以降一気にユーロ高になっております。
興味深いのは今度はこちら、ユーロが逆相関となっている点です。対円では約6週をかけ逆相関となり現在はその調整を行っているかのような形ですが、対ユーロにおいても同様なことが起きる可能性があります。
先週は建てた玉は必ず決済されると書きましたが、同様に異常な相場は必ず戻します。それは行きすぎの是正であったり、是正が過ぎ逆方向に行く場合もありますが、逆相関も必ずどこかで正相関を見せます。特に一時に大きく動いた反動は必ずどこかで精算されるという事はどこか頭の片隅に置いていた方が良いでしょう。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -15.33%の減少で 276003枚(前週:302398枚)、ショートは前週比 13.69%の増加で 160090枚(前週:140813枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -28.26%の減少で 115913枚(前週:161585枚)。
売買計では前週比 -1.63%の減少で 436093枚(前週:443211枚)となりました。
個別に見ると対豪ドル・対NZドルのオセアニアコンビでロング増となった以外は全てロング減。先のオセアニアコンビ及び対フラン以外では全てショート増と好対照になっています。
また先週同様、対ポンドのみ売り越し増でそれ以外全て買い越し状態ですが、対円・対ユーロではその買い越しが大幅に減少となっており、イーブンもしくは売り越し転も視野入りしてきた状態になっています。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は先週と同じくユーロ・豪ドル・円。ショートベスト3も同じくユーロ・ポンド・円となっており、円・ユーロは継続、ポンド売り・豪ドル買いは加速と言った数字に見えなくもありません。
■ 資料ダウンロード
『5/24集計-5/28公表のIMMポジション』
→ IMM_20110524.pdf をダウンロード
↓ ↓ お役に立ちましたらこちらもよろしくお願いします ↓ ↓ | |||
デマークのチャート分析テクニック―マーケットの転換点を的確につかむ方法 | |||
DVD 外為ディーラーのテクニカル分析 デマーク指標に学ぶ普遍的テクニック | |||
トレーダーズショップ 投資関連書/投資DVD 月間総合ランキング |
5月 30 2011
先週(5/23~5/27)の為替動向
先週の各主要相場は下記のような流れでした。
■米国株式市場 = もみ合い
■原油先物市場 = 上昇
■NY金先物市場 = 上昇
■ドル円 = 下落(ドル安)
■ユーロドル = 上昇(ドル安)
■ユーロ円 = もみ合い
【5/23:月】早朝に81.50円台まで押されるも前週末のユーロ売りドル買いの流れ継続が追い風となり、週明け仲値需要から82円弱まで反発。
82円付近で小競り合いが続くも上値は重く、欧州時間以降、上海株の下落などから反落。
ストップロスを巻き込み一時81.20円台を付けるが反発も著しく81.70円付近でNY時間を迎える。NY午後には株価下落に歯止めがかかり金利も上昇、NY引け頃には82円台に復帰。
【5/24:火】早朝は82円付近を維持するが、前日とは逆に仲値頃からじり安、東京引けには81.50円台まで押される。欧州午前は目立った材料無く81.80円前後を小動きするが午後には原油や欧米株価の上昇からリスク選好となりクロス円全般の円全面安から82.20円台まで上昇。
しかしNY午後に実施の米2年債入札が好結果となると米債利回りが低下、ドル円も81.80円台まで反落。
【5/25:水】ゴトー日仲値のドル需要から82.10銭台まで上昇するも仲値以降はじり安。東京引け頃には81.70円台まで押し込まれる。欧州時間入り以降は米債利回り上昇等から買い戻され再び82円台。
しかしこれも米5年債入札好調等から上昇意欲を失い82円台を維持できずじり安展開。
【5/26:木】東京時間はじり安展開継続。昼をはさみ断続的な売りから午後には81.60円台。東京引け頃、谷垣自民党総裁による内閣不信任案の提出発言などから円安が進み82円台を回復したが、一時的な物となり81.70円前後まで反落。その後、米国経済指標の期待モードから81.90円付近まで買い戻しが進んだが結果は大きな予想割れ。ストップロスを誘発しながら81.10円台まで大きく急落。
【5/27:金】早朝は81.40円近くまで多少の反発したが東京時間となってからは再度じり安継続。昼過ぎには断続的に81円を割り込む。午後からはフランの急騰からフラン以外全面安。同時に円安が起きているためある程度歯止めもかかるも欧州時間午前には80.80円付近まで押される。
欧州午後からNY時間にかけて米指標期待の上昇となるが81.25円付近で迎えた中古住宅件数が予想割れ。前日の再来のような急落から80.60円台まで値を落とす。そしてここでも反発は鈍く80.80円台で1週間を終わる。
■今週は米重要指標ウィーク
各種景況感指数の前哨戦をこなし週末の雇用統計まで一喜一憂な動きとなること必至。
ただし週明け月曜日は英米とも休日となるため月曜日相場での肩すかし観は当たり前と考え火曜日以降の積み重ねを考えていくのがよいでしょう。
【週足デマーク指標/フィボナッチゾーン】
TD Range Projection
USD/JPY High: 81.51 / Low : 80.00
EUR/JPY High:115.43 / Low :112.50
EUR/USD High:1.4497 / Low :1.4144
GBP/JPY High:134.85 / Low :132.32
GBP/USD High:1.6737 / Low :1.6282
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 82.75 ~ 83.32 / R1 81.99 ~ 82.17
S1 80.48 ~ 80.30 / S2 79.73 ~ 79.15
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.4557 ~ 1.4692 / R1 1.4380 ~ 1.4422
S1 1.4027 ~ 1.3985 / S2 1.3850 ~ 1.3715
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(05/23~05/27)の為替動向』
→ 2011_0527.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
にほんブログ村
為替・FXランキング
By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計