4月 30 2011
CFTC IMMポジション(4/26集計-4/30公表分)
4/26 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会(CFTC) IMM通貨先物取組(IMMポジション)が日本時間 4/30朝、公表されました。
「円」 ロングは前週比 8.7%の増加で 14063枚(前週:12935枚)、「円」ショートは前週比 -22.5%の減少で 51060枚(前週:65918枚)。この結果、売買比は売り越し継続。売り越し枚数は前週比 -30.2%の減少で 36997枚(前週:52983枚)、売買計は前週比 -17.4%の減少で 65123枚(前週:78853枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングは全ロング枚数の3.8%(前週:3.5%)で0.3%増加、ショートは全ショート枚数の36.6%(前週:42.8%)で-6.1%の減少となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で82.57円→81.88円と円高、前金曜→今火曜終値では81.88円→81.60円と円高、今火曜→今金曜では 81.60円→81.20円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では82.57円→81.20円で通期連続の円高と言うことになりました。
前週、「円売りむなしくドル独歩高」と言うことを書きましたが、先週はIMMポジションの数字通りにドル円も下落しているように見えます。全体売買比の項でも書いたように、円ショートの減少が素直に数字に出ている。という事になります。しかし数字の流れを見ると円ロング増・ショート減の色合いが濃くなってきており、「Sell in may」で円の買い戻し=ドル円下値攻め=2番底攻め」と言う構図も何となく信憑性が出てきそうですね。
「ユーロ」ロングは前週比 2.9%の増加で 105683枚(前週:102686枚)、「ユーロ」ショートは前週比 -7.6%の減少で 37404枚(前週:40491枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 9.8%の増加で 68279枚(前週:62195枚)、売買計は -0.1%の減少で 143087枚(前週:143177枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングは全ロング枚数の28.3%(前週:27.7%)で0.6%増加、ショートは全ショート枚数の26.8%(前週:26.3%)で0.6%の増加となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で 1.4331→1.4561とユーロ高、前金曜→今火曜終値で1.4561→1.4648とユーロ高、今火曜→今金曜では 1.4648→1.4808とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4331→1.4808とユーロ高となっており、今回のIMM統計後ではありますが4/28(木)には1.4881の年初来最高値を更新し、これは2009年10月以来の高値水準となります。
本来ユーロには加盟諸国の財務状況不信や北アフリカ問題等、懸念材料はあっても高騰材料はないはずなのですが、先週のFOMCで低金利継続とドル安容認とも思える発言などによるドル売り加速と、一歩先んじて引き締めに移ったユーロ買い加速の好対照が通貨としてのユーロ高という結果を提供しているのだと思われます。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 0.88%の増加で 373535枚(前週:370264枚)、ショートは前週比 -9.55%の減少で 139442枚(前週:154168枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 8.33%の増加で 234093枚(前週:216096枚)、売買計では前週比 -2.23%の減少で 512977枚(前週:524432枚)となりました。
個別に見ると対円でのショート減が目立つ他は、対ポンドで売買とも増加、対豪ドルでショート増と言ったところで、他は調整の域のようですが、全体売買枚数構成比から見ると対円のショート減分が他の通貨に広く等しくショート増として再分配されているような数字の流れは興味があるところです。
なお、全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3はユーロ・ポンド・加ドル。ショートベスト3は円・ユーロ・ポンドと言った順列になっております。
■ 資料ダウンロード
『4/26集計-4/30公表のIMMポジション』
→ IMM_20110426.pdf をダウンロード
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5月 1 2011
先週(4/25~4/29)の為替動向
週初はイースター、週中盤には初となる会見とセットのFOMC、そして週末は英国王室ロイヤルウェディングと緩急入り乱れた先週の各主要相場は下記のような流れでした。
■米国株式市場 = 上昇
■原油先物市場 = 上昇
■NY金先物市場 = 上昇
■ドル円 = 下落(ドル安)
■ユーロドル = 上昇(ユーロ高ドル安)
■ユーロ円 = 上昇(ユーロ高)
【4/25:月】イースターマンデーは81.80円台でスタート。ゴトウ日の仲値需要から82.40円台まで上昇するがアジア株の軟調推移から失速、じり安展開へ。82.10円台で欧州時間帯に入るとドル売りが進みスイスフランが対ドルで史上最高値を更新するとドル円も連れ安し、82円を前後する水準でNY時間へ。米債利回り低下などから、81.60円台でNYクローズ。
【4/26:火】序盤、トリシェECB総裁のユーロ高懸念とも受け取れる発言が材料視されユーロが急落。円買いドル買いが錯綜し、81.50-90円台の乱高下。欧州時間に入る頃には81.70円辺りの膠着へ収束。NY時間、複数企業の堅調な1Q決算内容が好感され、ダウ上進に連れドル円も82円目前まで急騰。しかし、2年債入札好調や低金利政策長期化観測から米債利回りが低下、81.50円割れまで下落。
【4/27:水】早朝に一時81.20円を割る下値攻め。しかし追随されることなく反発し81.40円台に収束。正午前、S&Pが日本国債の格付け見通しを安定的→ネガティブに引き下げたとの報道から円売りに火が付き、欧州時間からNY序盤までにかけ82.76円まで反発上昇するが、FOMC開始を前に失速。初の会見とセットとなるFOMCでは金融緩和継続や以前弱腰な姿勢が確認されるとドル売り進行。ドル円も82.00円辺りまでジリ安しNYクローズ。
【4/28:木】GW前の実質ゴトウ日の需要期待からか早朝に82.20円台に反発するも、FOMC弱気が再燃し正午近くには81.60円台まで売られその後もじり安。欧州時間以降は81.80円台まで反発基調となったがNY時間に発表のGDPや失業保険が予想割れとなりと81.40円台まで反落。その後は81.50円付近で膠着。
【4/29:金】東京はGW入りし小動きに終始。欧州時間も英国がロイヤルウェディング休場となるがスイス中銀総裁のインフレ警戒発言が発端となりドルスイスは戦後最安値圏へ急落。クロス円総下落。挙式の佳境に合わせるようにドル円は81.10円まで失速。NY時間となり81.50円付近まで反発するも、シカゴ・ミシガンの連続府圧から下落は止まらず、81円割れ目前まで攻め込まれて1週間を終了。
【今週のポイント】
・FOMCの余波=QE2早期終了どころかQE2+1/2?
・今週はGW週ながら米国重要指標祭り週間
月:ISM製造業、 水:ADP/ISM非製造業
木:失業保険新規申請件数/FED・FRB要人発言多数
金:全米4月雇用統計
【週足デマーク指標/フィボナッチゾーン】
TD Range Projection
USD/JPY High: 81.99 / Low : 80.25
EUR/JPY High:121.63 / Low :117.49
EUR/USD High:1.5038 / Low :1.4650
GBP/JPY High:137.83 / Low :134.88
GBP/USD High:1.6884 / Low :1.6570
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 83.42 ~ 84.09 / R1 82.55 ~ 82.75
S1 80.80 ~ 80.60 / S2 79.93 ~ 79.26
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.5115 ~ 1.5263 / R1 1.4921 ~ 1.4967
S1 1.4533 ~ 1.4487 / S2 1.4339 ~ 1.4191
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(04/25~04/29)の為替動向』
→ 2011_0429.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計