金融庁:各FX業者に完全信託保全を義務付け

昨年11月4日の日本経済新聞にて、
「金融庁は金融商品取引法の関係政省令を改正する方針」
として規制強化に乗り出すことが報じられておりましたが、
1月23日、ほとんど基本方針のまま、本年4月より
「信託保全を義務づけ」ることが発表されました。

従来から顧客から預かった証拠金は他の資金等とは分別管理するよう
各FX業者には義務づけられておりましたが、
管理の方法は信託保全のほか預貯金等複数認めており、
経営の思わしくないFX会社などでは自社の運転資金に流用される等
不正流用が散見されており、ひどい例では運用の失敗により
事業停止となった際、顧客の預かり証拠金の返還すら出来なかった例もありました。

しかし、100%の信託保全を行うと言うことは
FX会社がインターバンクとの信用取引が出来るならいざ知らず
ほとんどの場合、FX会社自身がインターバンクへの証拠金を
差し出さなければならない関係上、
資金にかなりの余裕がある会社しか生き残れないことになりますね。
また、証券取引等監視委員会が行った立ち入り検査では、
対象のFX会社73社中19社で保証金の分別管理すらされていなかったそうです。

完全信託保全だけなら、半数以上のFX会社はクリアできるでしょうが、
加えて、インターバンクとの信用取引が可能(保証金の差し出し免除)な
余裕資金のアドバンテージがあるFX会社は数が限られており
おそらく国内に10社も無いと思います。

さて、貴方のお使いのFX会社は本年4月以降も営業存続可能でしょうか。