10/4 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) 10/7 NYクローズ後(日本時間 10/8早朝)公表分
「円」ロングは前週比 -299枚(-0.5%)の減少で 60867枚(前週:61166枚)、「円」ショートは前週比 -1439枚(-7.6%)の減少で 17405枚(前週:18844枚)。双方減少の結果、売買比は買越し継続。買越し枚数は前週比 1140枚(2.7%)の増加で 43462枚(前週:42322枚)、売買計は前週比 -1728枚(-2.2%)の減少で 78272枚(前週:80010枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 35.7%(前週:36.6%)で -0.9%の減少、ショートはIMM全ショート枚数の 6.3%(前週:6.9%)で -0.6%の減少となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で76.74円→77.02円と円安、前火曜→今火曜終値では76.74円→76.85円と円安、今火曜→今金曜では 76.84円→77.73円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では76.74円→76.73円で円高。と、途中円安進行はありましたが行って来いの状態になりました。
今回のIMM集計は週初月初に加えて新四半期最初の集計となり、年末に向けての本年度の利益確定期に入るわけですが、その初回ではまだ様子見の模様です。それというのも今月はカレンダーの関係から雇用統計が第1週から第2週にずれ込んだことから、今回のIMM集計も雇用統計前の様子見モードであったことが大かも知れません。
さて、先週は永らく1.40上を保っていたユーロの下落が加速し、今回のIMM集計時点から週末はでは1.33台で一応の下げ止まりを見せている状況ですが、ドル円は底堅く推移。本来はユーロとドル円は逆相関のような動きとなるので、ユーロが下げればドル円は上がって良さそうな物ですが、ドル高円高で相殺されての膠着相場が出来上がっている状態です。米国自身も危うい状況ではありますが、分裂も出来ないほどに凋落を極めた欧州よりはまだまし。と言う見方での底値買い支えもあるのかも知れませんね。
「ユーロ」ロングは前週比 -1601枚(-8.1%)の減少で 18104枚(前週:19705枚)、「ユーロ」ショートは前週比 -1377枚(-1.3%)の減少で 100801枚(前週:102178枚)。5週ぶりに双方減となった結果、売買比は売り越しを僅かに拡大。売り越し枚数は前週比 224枚(0.3%)の増加で 82697枚(前週:82473枚)、売買計は -2978枚(-2.4%)の減少で 118905枚(前週:121883枚)と言う結果となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の10.6%(前週:11.8%)で -1.2%の減少、ショートはIMM全ショート枚数の36.4%(前週:37.2%)で -0.8%の減少となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で 1.3586→1.3389とユーロ安、前火曜→今火曜終値で1.3586→1.3337とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.3337→1.3378とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.3586→1.3378とユーロ安となりました。
ユーロショートは先回に引き続き10万枚超えとなっており、先週は若干の反発を見せましたが、昨年末以来の1.33水準に止まっており、週末にフランスとベルギーに本拠を置くデクシアが破綻処理手続きを申請する等、欧州不安はギリシャに止まらず、ついにEU本体にもその影を落としてきました。こうなれば波が少しずつ海岸を浸食する前にギリシャ破綻させるか、ドイツのように余力があるなら脱退して自力更生を計った方が良いのではないか?等、腐ったミカンを箱から出すか、まだ綺麗なミカンを箱から出すかどちらかの選択しかないような状況にまで追い込まれている状況です。ここ最近書いていることですが、ギリシャが実際にデフォルトするまでもしくは効果的な打開策が出されるまでは色々な理由から乱高下しつつ売り込まれるような、「デフォルト催促相場」が続くような気もします。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 3595枚(2.2%)の増加で 170589枚(前週:166994枚)、ショートは前週比 2339枚(0.9%)の増加で 276862枚(前週:274523枚)、双方増加の結果、売買比は売り越し継続。売り越し枚数は前週比 -1256枚(-1.2%)の減少で 106273枚(前週:107529枚)。売買計では前週比 5934枚(1.3%)の増加で 447451枚(前週:441517枚)となりました。
2週連続で昨年6月来の売越し10万枚超えにより、10万枚超えの売越しは今回を含め2000年以降では過去12回とこちらの記録も更新です。
個別に見た場合、ほぼ前回同様な売買構成となっておりますが、今回新たにスイスフランが売り越しに転換した事で、買い越しは円・豪ドル・NZドルを残すのみとなりました。また金額面で見た場合、前回同様主要7通貨の売り越し額合計 133.50億$より、ユーロ単独での売り越し 137.87億$の方が多く、円の買い越しが79.69億$と、円が一手に買い越しを引き受けている状況です。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は円・豪ドル・加ドル。ショートベスト3はくユーロ・ポンド・加ドルと、先回・先々
10月 30 2011
CFTC IMMポジション(10/25集計-10/28公表分)
円」ロングは前週比 26952枚(55.0%)の増加で 75999枚(前週:49047枚)、「円」ショートは前週比 -420枚(-1.9%)の減少で 21720枚(前週:22140枚)。ロング大量増の結果、売買比は買越し倍増。買越し枚数は前週比 27372枚(101.7%)の増加で 54279枚(前週:26907枚)、売買計は前週比 26532枚(37.3%)の増加で 97719枚(前週:71187枚)と、10万枚に迫る勢いとなりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 36.9%(前週:29.2%)で 7.7%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の 8.2%(前週:8.2%)で 0.0%の変化無しとなりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で76.79円→76.28円と円高、前火曜→今火曜終値では76.79円→76.08円と円高、今火曜→今金曜では 76.08円→75.82円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では76.79円→75.82円で円高。と、一貫して円高となり、75円台での週引けは史上初のこととなります。
ドル円は連日のように史上最安値を更新し、今回一段の円買い増加から史上初の75円台での週引けを経験することになりましたが、政府は断固の連呼に終始し、日銀の追加緩和策も期待はずれと、良いところが1つもありませんが、仮に介入期待からの介入催促相場となっていたとしたなら、そろそろ「狼が来た」も見限られる頃合いかも知れません。そしてそれが当局の思惑だったなら、それはそれで史上最高傑作の円高対策になるかも知れませんね。
「ユーロ」ロングは前週比 346枚(1.6%)の増加で 21623枚(前週:20977枚)、「ユーロ」ショートは前週比 -862枚(-0.9%)の減少で 97835枚(前週:98697枚)。この結果、売買比は売り越しを僅かに縮小。売り越し枚数は前週比 -1208枚(-1.6%)の減少で 76512枚(前週:77720枚)、売買計は -516枚(-0.4%)の減少で 119158枚(前週:119674枚)と言う結果となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の10.4%(前週:12.5%)で -2.1%の減少、ショートはIMM全ショート枚数の36.9%(前週:36.5%)で 0.4%の増加となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で 1.3734→1.3895とユーロ高、前火曜→今火曜終値で1.3734→1.3909とユーロ高、今火曜→今金曜では 1.3909→1.4148とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.3734→1.4148とユーロ高となりました。
五分刈り(50%ヘアカット)を含むEUによるギリシャ更正支援策の決定から、今回のIMM集計翌日10/26から10/27にかけてユーロは400ポイント近い爆騰ぶりを見せましたが、8月後半から9月後半までの下落分を取り返すショートカバーの一環なのか、単にデフォルト回避のご祝儀なのかと言ったところも含めて、次回の集計でこれがどのくらいの数字変化となって現れてくるかが興味深いところですが、事態は解決したわけではなく、週末になりトリシェ氏からも「ユーロ圏のソブリン危機は終わっていない」との警告発言も出ていますので、まだまだ乱高下はあるかもしれませんね。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 37831枚(22.5%)の増加で 205813枚(前週:167982枚)、ショートは前週比 -5452枚(-2.0%)の減少で 265029枚(前週:270481枚)、ロング増の結果、売買比は売り越し継続ながら縮小。売り越し枚数は前週比 -43283枚(-42.2%)の減少で 59216枚(前週:102499枚)と、10万枚割れ。売買計では前週比 32379枚(6.9%)の増加で 470842枚(前週:438463枚)となりました。
昨年6月来の売越し10万枚超えペースは10/11を最大として2週連続縮小傾向にあり、今回はついに10万枚をも割れました。このままイーブンもしくは買い越しに転換するのかどうかに興味が持たれます。
個別に見た場合、対円・対スイスのロング増が著しく、当初23日に開催予定だったEU決定会合がキャンセルとなった市場の不安心理を如実に物語っていますが、先ほども書いたように26日に一応のデフォルト回避を見たことで安堵の買い戻しも入っています。このことが次回にどのように反映されるかは注視する必要があると思います。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は円・豪ドル・加ドル。ショートベスト3はくユーロ・ポンド・加ドルとなっております。
■ 資料ダウンロード
『10/25集計-10/28公表のIMMポジション』
→ IMM_20111025.pdf をダウンロード
※CFTC IMMポジションとは米商品先物取引委員会(CFTC)に全米の各取引所から報告された、International Monetary Market 通貨先物取組を集計したもので、毎週火曜日のNYクローズ時点での集計が金曜日のNYクローズ後(日本時間では土曜日早朝)に公表されます。
データ参照先:CFTC Historical Compressed
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By najirane • IMMポジション • Tags: 米商品先物取引委員会 通貨先物 取組 IMMポジション CFTC CME ドル 投機筋 仮需 実需 円 ユーロ 売り越し 買い越し 円高 円安 日銀 金利 FOMC ADP ISM 雇用統計 欧州 ギリシャ 総選挙 QE3 緩和 緊縮