11月 8 2009
FFレート織り込み度(その2)
過日(10/12)、「FFレート織り込み度」というエントリーを書きましたが、
当時入手していた各種文献にある数式からでは
さっぱり各所で記載されている織り込み度に近づけませんでした。
ところが、それら各種文献の中で「これが正解(に最も近い)」とされている
リッパーマーケット(のダイジェスト版)をようやく見つけ出しました。
こちらです→「リッパー・マーケット Lipper Markets (コラム版No.68、2006年7月31日発行)」
ところが私の読解力がないのか、説明が数学的ではないのか、
1ページにも満たない説明が未だ解釈し切れてないというのが実情でして、
現在、その解釈と数式立て(Excel用に連立したり因数分解ったり)中です。
参考までに現在解釈用に多少の編集をかけた物を引用しておきますので
皆さんもお考えください。
————————————————–(ここから)
リッパー・マーケット Lipper Markets
(コラム版No.68、2006年7月31日発行)における
ロイター・ジャパン株式会社リッパー・ジャパン
シニア・マーケット・アナリスト 松尾健治氏による記述を
計算式に直接関連する部分を抜き出し段落分け等再編集した物。
【前置き】
そこで市場がどこまで織り込んでいるかが重要となるのだ。
すると、2006年7月28日のロイターに
「フェデラルファンド(FF)金利先物市場<FFQ6>が織り込む8月利上げ確率は30%近辺。
GDP発表前は46%だった。 先週は90%前後になった時期もあった。」と出ていた。
【FF金利先物の見方】
大雑把でいいのなら、利上げのありそうな日(今回なら2006年8月8日)の翌月9月物を見るだけでいい。
それはFF金利先物は最終的に当該月中(今回なら2006年8月中)の実際のFF金利平均で決済されるからだ。
据置や利上げが反映された後の翌月を見ればいいと言う事。
それで翌月の9月物は94.6750なので5.325%となる。
ここから現在の5.25%を引くと0.075だが、これを通常の利上げ幅+0.25で割る。 そうすると30%、
これが「8月利上げ確率は30%近辺。」となる。
ただ翌月にFOMCを控えている時や利上げ幅が+0.50になるかもしれない時は有効ではない。
FF金利先物価格は最終的に限月中の実際のFF金利平均で決済される。
これを実効FFレートと呼ぶが、FF金利誘導水準に近いものの必ずしも一致はしていない。
土日は金曜のものを適用。
もし仮に8月8日に利上げ(5.25%→5.50%)を100%の参加者が予想していれば、
8月1日~8月8日が5.25%で8月9日~8月31日が5.50%なので
「5.25%×8日+5.50%×23日=5.435%×31日」と言う式が成立し、
5.435% (94.565)となっているはず。
またもし8月8日に据置(5.25%→5.25%)を100%の参加者が予想していれば、
8月1日~8月31日がすべて5.25%となり「5.25%×31日=5.25%×31日」と言う式が成立し、
5.25%(94.75)となっているはず。
しかし2006年7月28日の引け値は5.3050%だった。
【レート変動の予想割合】
これは「5.25%×8日+5.25%×23日×○%+5.50%×23日×(1-○)%=5.3050%×31日」
となっている事を意味する。
この方程式を解くと、
○=(5.3050%×31日-5.25%×8日-5.50%×23日)÷(5.25%×23日-5.50%×23日)となり、70.3%。
つまり8月8日での据置を予想する者が70.3%いて、+0.25の利上げを予想する者が29.7%いる事となる。
これで2006年7月28日のロイターの「FF金利先物市場が織り込む8月利上げ確率は30%近辺。」となる。
尚、もし+0.50%の利上げ予想がいると式はかなり複雑になるが、
米国での±0.50の利上げ・利下げは2002年11月6日が最後である
(+0.50の利上げは2000年5月16日が最後である)ので、まずないだろう。
————————————————–(ここまで)
次に、以下が私の算出したい数字です。
————————————————–(ここから)
グローバルインフォ24 – ヘッドライン
【2009/11/06 08:39】【フェデラルファンド(FF)レート予想織り込み度】より
2009/11/06 08:39
【フェデラルファンド(FF)レート予想織り込み度】
次回(12月16日)FOMCでのFFレート予想織り込み度
11月5日 11月4日
0.25%:据え置き 57.9% 61.7%
0.00%:25bp引下げ 42.1% 38.3%
(1月27日)FOMCでのFFレート予想織り込み度
11月5日 11月4日
0.25%:据え置き 56.0% 57.4%
0.00%:25bp引下げ 37.0% 31.3%
0.50%:25bp引上げ 7.0% 11.3%
*FFレート先物価格に基づき算出したものによる
————————————————–(ここまで)
で、一体何を私が苦慮しているかというと…。
ん?足して「1」?なのか?
だとしたら簡単に言うと、次回FOMCで
「据置=A」「利上げ(+0.25)=B」「利下げ(-0.25)=C」として、
「A+B+C=100%」の単純予想(期待)分布率?ということ?
一体どうなんでしょ?
10月 12 2010
FOMCメンバー
今日は朝からNZ/AU市場で81.37円と15年ぶり安値を更新してしまう事態が発生しましたが、その後は重要指標もなく明後日未明のFOMC議事録公表(9/21)待ちモードかという動意のない状態が続いています。
重要指標は特にありませんが米国連銀総裁等の発言は多々あり、FOMC議事録公表内容とのギャップというか、誰が何を推し進め/反対したのか。それは今後どのような変化を生むのか…探りたい。と言ったところではないでしょうか。
ところで、FOMCは米国の金融政策を決定する最高機関ですが、そのメンバーはFRBの理事7名及び地区連銀総裁の内から5名の持ち回りで構成されており、自然、タカ派ハト派中間派の色分けが出てきます。
以下はその色分け、また、青字太表記が本年(2010年)の投票権保持者となります。
◎タカ派(インフレをより懸念)
トーマス・ホーニグ(カンザスシティー連銀総裁)2010
ジェフリー・ラッカー(リッチモンド連銀総裁)2012
チャールズ・プロッサー(フィラデルフィア連銀総裁)2011
○ややタカ派
ナラヤナ・コチャラコタ(ミネアポリス連銀総裁)2011
リチャード・フィッシャー(ダラス連銀総裁)2011
ケビン・ウォーシュ(理事)
◎中間派
ベン・バーナンキ(議長)
デニス・ロックハート(アトランタ連銀総裁)2012
チャールズ・エバンズ(シカゴ連銀総裁)2011
ジョン・ムーア(サンフランシスコ連銀第1副総裁)2012
エリザベス・デューク(理事)
○ややハト派
ウィリアム・ダドリー(ニューヨーク連銀総裁)2010,2011,2012
サラ・ブルーム・ラスキン(理事)
ダニエル・タルーロ(理事)
サンドラ・ピアナルト(クリーブランド連銀総裁)2010,2012
ジェームズ・ブラード(セントルイス連銀総裁)2010
◎ハト派(成長促進を望む)
エリック・ローゼングレン(ボストン連銀総裁)2010
ジャネット・イエレン(副議長)
ということでハト派が多い(=緩和支持者が多い)ことがとても気になる訳です。
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By najirane • FXに関する雑感, 分析・相場観・手法 • Tags: FOMC, FRB, ボードメンバー, 総裁, 連銀