CFTC IMMポジション(6/7集計-6/11公表分)

6/7 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) (日本時間 6/11朝公表分)
IMM_20110607_ページ_1 「円」ロングは前週比 48.4%の増加で 35883枚(前週:24186枚)、「円」ショートは前週比 -29.3%の減少で 18252枚(前週:25834枚)。この結果、売買比は4週ぶりに売り越しに転じた前週から買越しへと再逆転。買越し枚数は前週比 1169.8%の増加で 17631枚(前週:-1648枚)、売買計は前週比 8.2%の増加で 54135枚(前週:50020枚)となりました。

全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 11.0%(前週:8.2%)で 2.8%増加、ショートはIMM全ショート枚数の 12.4%(前週:16.7%)で -4.4%の減少となりました。

レート変位では、前火曜→前金曜終値で81.50円→80.28円と円高、前金曜→今火曜終値では80.28円→80.12円と円高、今火曜→今金曜では 80.12円→80.30円と円安、2週通算の前火曜→今金曜では81.50円→80.30円で円高。という事になりました。

今回集計日時点での終値では80.12円、週末終値でも80.30円と80円台を維持しているように見えますが、今回集計日の翌日(6/8)には79.68円と5/5以来1ヶ月ぶりに80円を割っており、80円割れで引けたのは3/18の震災安値以来2ヶ月半ぶりです。
先週、>>今回の集計以降は週末にかけ80円割れ間際まで売り込まれている状況から、再び円ロングが増加しているの ではないでしょうか。逆に言って、ドルショートの対象がたまたまユーロロングの割合が多かっただけで、もう少し円ロングが多かったら80円を割っていたかも知れない。という事になります。<< と書きましたが、IMM動向はまさにそのように動き、1ヶ月ぶりの80円台割れを見たことになります。つまり前週の売り越し転換は、このブログの一つ前のエントリー「ドル円。方向性は出るのか?(6/5版)」では安心させてのロングの積み増しとも書きましたが、プロレスの試合でロープの反動を利用しての攻撃力を高めるような円高アタックだったと言うことになります。

IMM_20110607_ページ_2 「ユーロ」ロングは前週比 20.0%の増加で 96555枚(前週:80494枚)、「ユーロ」ショートは前週比 -23.6%の減少で 44719枚(前週:58524枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 135.9%の増加で 44719枚(前週:21970枚)、売買計は 1.6%の増加で 141274枚(前週:139018枚)となりました。

全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の29.5%(前週:27.2%)で 2.3%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の30.3%(前週:37.9%)で -7.7%の減少となりました。

レー ト変位では、前火曜→前金曜終値で 1.4395→1.4636とユーロ高、前金曜→今火曜終値で1.4636→1.4688とユーロ高、今火曜→今金曜では 1.4688→1.4349とユーロ安、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4395→1.4349とユーロ安、また、先週のユーロ最高値は6/7NY引け直前の1.4695、最安値は週末NY引け直前の1.4321でしたので、まさに今回集計時まで上昇後反転下落した形となります。

これは6/9のECB政策金利発表、続くトリシェECB総裁会見での利上げ意向有無が注目され失望した結果でしたが、会見で7月の利上げを表明しているのに何故下落なのか?と言う声がtwitterなどでは(初心者を中心に)散見しておりました。しかしこれがセルザファクト「噂で買って事実で売れ」の典型例というものでしょう。

IMM_20110607_ページ_3 CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 10.46%の増加で 327033枚(前週:296076枚)、ショートは前週比 -4.28%の減少で 147720枚(前週:154323枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 26.50%の増加で 179313枚(前週:141753枚)。売買計では前週比 5.13%の増加で 474753枚(前週:450399枚)となりました。左記のグラフのようにここ5週では丁度U型にロング側へシフトしているような形となります。

個別に見ると、円・ユーロ・ポンド・豪のロングが増加、豪・カナダ・フランのショートが増加と基軸国通貨ロングとその反対売買が目立ちます。ざっくり言うと、対円・対ユーロでのショートを減らし、対加ドル・対フランのショートを増加させ、反対売買で対円・対ユーロのロングが増加した。と言った具合です。
なお、先週、>>対ポンドはここ3週間売り越し状態ですが、売り越し枚数が減少すると共に売買数がほぼ並んでいるため、次週にはイーブンもしくは買い越しに転ずる可能性も考慮していた方が良いかも知れません。<< などと書きましたが今ひとつ及ばなかったようでした。しかし、イーブン目前ですね。

全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3はユーロ・豪ドル・円。ショートベスト3はユーロ・ポンド・加ドルとなっております。

■ 資料ダウンロード
『6/7集計-6/11公表のIMMポジション』
 → IMM_20110607.pdf をダウンロード

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