9月 25 2011
CFTC IMMポジション(9/20集計-9/23公表分)
9/20 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) 9/23 NYクローズ後(日本時間 9/24早朝)公表分
「円」ロングは前週比 10110枚(18.8%)の増加で 63888枚(前週:53778枚)、「円」ショートは前週比 -552枚(-2.9%)の減少で 18271枚(前週:18823枚)。この結果、売買比は買越し継続。買越し枚数は前週比 10662枚(30.5%)の増加で 45617枚(前週:34955枚)、売買計は前週比 9558枚(13.2%)の増加で 82159枚(前週:72601枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 35.3%(前週:25.5%)で 9.7%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の 7.6%(前週:9.3%)で -1.7%の減少となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で76.91円→76.79円と円高、前火曜→今火曜終値では76.91円→76.45円と円高、今火曜→今金曜では 76.45円→76.61円と円安、2週通算の前火曜→今金曜では76.91円→76.61円で円高。という事になりました。
9月最大のイベント=期間を延長してのFOMCが9/20,21と、IMMポジション集計を挟んだ形で開催されましたが、これはとりもなおさず今回のIMMポジションは疑心暗鬼状態の中、ニュートラルに調整しての集計通過と言うことになります。
それでもなおかつ円買いが増大し、買い越し枚数も円買い枚数がそのまま乗っかるような形になったという背景には、ユーロを筆頭とした欧州通貨から対比してきた資金が円に流れ込んだという事になるのではないでしょうか。
また、先々週スイスフランが半ばユーロペッグ状態とも言えるユーロスイス=1.20を最低値とする施策を開始したことや、金価格の頭打ち状態からもその対比先として円が選好されやすくなったものと思われます。
なお、今回のIMM集計後かつFOMC終了後にドル円は一時的に高騰し、また戻って(行って来い)しましたが、週末に再度高騰した状態で引けております。FOMCのそれは待ちわびた決済とそのショートカバーと言えますが、週末の高騰はG20の成り行き待ちだった駆け込み決済だったのかトレンド反転の兆しなのか、来週がまた面白くなってきましたね。
「ユーロ」ロングは前週比 -5784枚(-22.5%)の減少で 19920枚(前週:25704枚)、「ユーロ」ショートは前週比 19217枚(24.0%)の増加で 99380枚(前週:80163枚)。前週に続いてのロング減・ショート増の結果、売買比は売り越しをさらに拡大。売り越し枚数は前週比 25001枚(45.9%)の増加で 79460枚(前週:54459枚)、売買計は 13433枚(12.7%)の増加で 119300枚(前週:105867枚)と言う結果となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の11.0%(前週:12.2%)で -1.2%の減少、ショートはIMM全ショート枚数の41.5%(前週:39.6%)で 1.9%の増加となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で 1.3679→1.3797とユーロ高、前火曜→今火曜終値で1.3679→1.3702とユーロ高、今火曜→今金曜では 1.3702→1.3498とユーロ安、2週通算の前火曜→今金曜では 1.3679→1.3498とユーロ安となりました。
80000枚に肉薄するユーロの売り越しは、第1次ギリシャ問題+ユーロ危機が炎を上げていた昨年春頃以来のことですが、枚数で言った場合は総取り組みの約半分がユーロ売りが占めており、金額で言った場合にはユーロ売り(13.6億ドル)を円買い(75億ドル)が薄め、IMM全体としては85億ドルの売り越しにとどめていると言った状態です。
先々週15日には各国中央銀行共同声明としてドルの流動性供給を打ち出し、主に対欧州通貨でのドル高/欧州通 貨安の是正に乗り出しましたが、先週9/23のG20でもそれを再確認するような声明が出されております。しかしながら、ギリシャが実際にデフォルトするまでもしくは効果的な打開策が出されるまでは色々な理由から乱高下しつつ売り込まれるような、「デフォルト催促相場」が続くような気もします。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -29360枚(-13.9%)の減少で 181154枚(前週:210514枚)、ショートは前週比 36906枚(18.2%)の増加で 239329枚(前週:202423枚)、この結果、枚数もついに売り越しに転換。売り越し枚数は前週比 66266枚(819.0%)の増加で 58175枚(前週:-8091枚)と、昨年7/6以来1年2ヶ月ぶりの売り越しとなりました。売買計では前週比 7546枚(1.8%)の増加で 420483枚(前週:412937枚)となりました。
今回集計ではユーロ・ポンド・加ドルが売り越しとなっている点は同じですが、ユーロの売り越しが群を抜いており、円・豪ドル・NZドルの買い越しでようやく全体として58175枚(84.94億ドル)にとどめたと言った状態ですが、ポンドの売買が先回一旦のロング増からロング大幅減少ショートそのままというのが何か仕掛け的な雰囲気でもあります。
各通貨とも買い越し・売り越しまちまちではあっても、売買僅差というものはなく、売買の片方が片方の2倍近くという売買構成は、売買指向がはっきり現れているという点で特徴的という






9月 25 2011
先週(9/19~9/23)の為替動向
【9/19:月】早朝は若干の上窓を開け76.90円付近からスタート。休日で市場も薄く、約10銭幅の小動き。欧州時間に入り欧州債務懸念がぶり返されクロス円が弱含むとドル円も76.75円付近まで連れ安。一旦は76.87円付近までするが欧州コア時間に入り76.65円付近まで再度下押し。
NY時間に入り序盤こそ一旦は76.80円台まで反発も、ダウ下落から米債金利が低下、ポンド円120円割れ、ユーロ円104円割れ等、クロス円の軟化に連れられ76.31円までストップロスを巻き込み急落。
ロン16(フィックス)後はダウ下げ止まりから徐々に反発しながら、76.55円付近でNYを終了、休日明けの東京へ。
【9/20:火】東京は未明からの反発上昇に加えゴトー日需要から仲値付近には76.75円付近まで上昇。しかし中国の国営銀行が欧州主要銀行との為替スワップ取引を停止(現物は継続)の報から欧州通貨及びクロス円が軟化、ドル円も76.50円付近まで連れ安し、以降の午後は小動き。
欧州時間以降、ECBによるイタリア国債購入や、野田首相によるEFSF債購入意向発言からユーロが上昇するも、ユーロ高の裏返のドル安円安状態となり、ドル円は76.50円付近で乱高下。
NY時間にSNBが対ユーロでの下限目標を1.20→1.25へ引上げとの噂からドルスイスが急騰。ドル円もこれに連れ高し、76.70円まで急騰するが、米債金利低下などからじり安となり76.45円付近で東京にバトンタッチ。
NY時間に発表の中古住宅販売の予想超えから76.45円まで上昇、そして利益確定で76.33円付近に落ち着き、迎えたFOMC声明は「ツイストオペ」しかない結果となり、一部の予想通り、長期金利下落より短期金利上昇が勝りドル円は一時76.72円まで上昇。その後利益確定から売られ、76.40円付近でNYを終了。
【9/22:木】東京は未明のドル円上昇や、輸出と輸入の選手交代。翌日の祝日を控え実質週末でのドル需要から上昇モードとなり、仲値付近では76.96円まで上昇。しかし午後には輸出勢によるリパトリ円転などから上値を抑えられ76.74円付近までじり安。
東京時間が終わる頃、ユーロ債務問題等の蒸し返しを材料に、FOMC以降の上昇を一気に取り返さんとするかのようなクロス円の軟化にドル円も連れ安しストップロスを巻き込み76.15円付近まで急落。そして76.10-30円ほどを乱高下。76.10円を割ろうとするレベルではさすがに介入警戒がよぎり、安住財務相が深夜には異例の「断固」発言を行うと76.50円付近まで反発するが、肝試し相場は止まらず、スキあらば76円切りを臭わす76.18-76.35円での乱高下のままNYを終了。休日の東京へ。
【9/23:金】週末東京は休日休場。市場参加者も少なく76.30-20円ほどの範囲をじり安で週末調整模様。
G20以外に材料もなく、このまま終わりかと思われたが、NY序盤の76.15円付近を底に説明の付かない上昇開始。NY終了間際には76.88円まで上昇の後、76.60円まで調整売りを受け、1週間を終わる。
【9/26~】半期末の月末週。加えて月末日は週末金曜日。
セオリーであれば輸出のリパトリ円転からドル円は下落となるが、ユーロ材料によるクロス円軟化が勝るか、ツイストオペが勝るか?
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(09/19~09/23)の為替動向』
→ 2011_0923.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
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◎先週の4本値と今週のPivot
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計