9月 17 2011
CFTC IMMポジション(9/13集計-9/16公表分)
9/13 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) 9/16 NYクローズ後(日本時間 9/17早朝)公表分
「円」ロングは前週比 5653枚(11.7%)の増加で 53778枚(前週:48125枚)、「円」ショートは前週比 3485枚(22.7%)の増加で 18823枚(前週:15338枚)。この結果、売買比は買越し継続。買越し枚数は前週比 2168枚(6.6%)の増加で 34955枚(前週:32787枚)、売買計は前週比 9138枚(14.4%)の増加で 72601枚(前週:63463枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の 25.5%(前週:21.5%)で 4.1%の増加、ショートはIMM全ショート枚数の 9.3%(前週:9.2%)で 0.1%の増加となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で77.53円→77.50円と円高、前火曜→今火曜終値では77.53円→76.91円と円高、今火曜→今金曜では 76.91円→76.79円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では77.53円→76.79円で円安。という事になりました。
SNB(スイス中銀)によるユーロペッグ制とも言えるユーロスイス下限目標1.20政策の影響を最も受けるかと思われた円は、前週末まではしぶとくも77円台をキープしましたが、週が変わってからは77円から滑り落ち、しかしながら76.50円を割ることもなく底堅く推移しています。
と言うのもこのドル円の下落はフラン買いが円買いに移った事の影響よりも、ユーロ主導のクロス円安に引きずられた事によるものが大であり、枚数ではなく金額で見た場合、スイスフラン買いの減少も円買い増加も約2億ドルとなりますが、対ユーロの買い越し増加の約30億ドルに比べたら1割にも満たない事から見てもお解りになれるかと思いますが、来週に予定されている期間延長版FOMCを睨んでの神経質な動きが停滞感を生んでいるのも事実です。
「ユーロ」ロングは前週比 -7463枚(-22.5%)の減少で 25704枚(前週:33167枚)、「ユーロ」ショートは前週比 10553枚(15.2%)の増加で 80163枚(前週:69610枚)。前週に続いてのロング減・ショート増の結果、売買比は売り越しをさらに拡大。売り越し枚数は前週比 18016枚(49.4%)の増加で 54459枚(前週:36443枚)、売買計は 3090枚(3.0%)の増加で 105867枚(前週:102777枚)と言う結果となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の12.2%(前週:14.8%)で -2.6%の減少、ショートはIMM全ショート枚数の39.6%(前週:42.0%)で -2.4%の減少となりました。
レート変化では、前火曜→前金曜終値で 1.4005→1.3686とユーロ安、前火曜→今火曜終値で1.4005→1.3679とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.3679→1.3797とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4005→1.3797とユーロ安となりました。
SNBの対ユーロ下限値設定、シュタルク専務理事の辞意表明、ギリシャデフォルト秒読み、次はイタリア/スペインか?と、ユーロの不安材料はこれでもかと言うほどに次から次へと出てきますが、IMMでの取り組み変化はこれを如実に映し出しているかのようです。
枚数でなく金額で見た場合、ユーロとポンドだけで他の5通貨を売り越してしまい、ユーロにおいては売越額が93億1200万ドルと、ポンドの25億8300万ドルの3倍強の金額となっているだけに市場への影響は計り知れないと言ったところでしょうか。
それを危惧してかどうかは定かではありませんが、先週15日には各国中央銀行共同声明としてドルの流動性供給を打ち出し、主に対欧州通貨でのドル高/欧州通貨安の是正に乗り出しましたが、市場はその瞬間には敏感に反応したもののFOMCを直近に控えての今現在ではまだその成果は顕著なものとしては出てきていないようですね。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -13813枚(-6.2%)の減少で 210514枚(前週:224327枚)、ショートは前週比 36561枚(22.0%)の増加で 202423枚(前週:165862枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -50374枚(-86.2%)の減少で 8091枚(前週:58465枚)と、10万枚割れを示現した前週を更に超え、イーブン目前に迫る結果となりました。売買計では前週比 22748枚(5.5%)の増加で 412937枚(前週:390189枚)となりました。
今回集計ではユーロ・ポンドに次いで加ドルまでが売り越しとなっており、枚数ではイーブンまであと少し。ですが金額換算では264.7億ドルのロングに対し、272.8億ドルのショートと、8.1億ドルの売り越しになっており、この売り越し反転は昨年7/6以来のこととなります。
各通貨とも買い越し・売り越しまちまちではあっても、売買僅差というものはなく、売買の片方が片方の2倍近くという売買構成は、売買指向がはっきり現れているという点で特徴的ですね。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は円・豪ドル・ポンド。ショートベスト3は先週に同じくユーロ・ポンド・加ドルとなっております。
■ 資料ダウンロード
『9/13集計-9/16公表のIMMポジション』
→ IMM_20110913.pdf をダウンロード
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9月 18 2011
先週(9/12~9/16)の為替動向
【先週(9/12-9/16)のドル円を中心とした相場の流れ】
【9/12:月】早朝は前週末の反発上昇を引き継ぎ76.50円付近。
日本を除く東アジア市場が休場のため薄商いの中、午前中は小動きに終始していたが、午後になりユーロ円が約10年ぶりに105円台を割り込むと、クロス円が総崩れ。ドル円もこれに連れられ欧州開始頃には76.74円まで下落。夕刻にECBによるイタリア国債購入が伝わると下げ止まり、ドル円も77円台に復帰。
NY時間序盤にはダウ先の下落にもブレーキがかかり、ドル円は77.25円まで上値を拡大したが、ロン16に大口のドル売り・円買いの噂が伝わると一転76.93円まで反落。しかし、その後は米債利回り上昇等から再度反発を開始。NY終盤近くにイタリア政府が中国系ファンドに国債購入を要請との報道が伝わりダウ急騰。ドル円も77.35円まで続伸。
【9/13:火】明けて火曜日は早朝からドル売り優勢。
仲値までは77.18円付近での攻防が続いたが仲値後にはドル売り再開となり昼過ぎには77円の攻防へと戦線を移す。
欧州時間以降はイタリア国債入札の行方不安からユーロ円の下落に連れられた形でドル円も77.90円まで下落。一旦77.10円まで反発したが、独仏首脳がギリシャに関しての共同声明を発表するとの報道が伝わり、ユーロドルが復調。この反動でドル売り優勢が再開し、再度76.80円付近まで下落。
NY時間となり仏大統領報道官から共同首脳声明の発表は本日中には行われないとの発言が伝わるとユーロドルは反落。反動でドル円は一時77.10円付近まで反発するも、この頃、情報が二転三転しユーロドルは乱高下。市場不透明感からドル円も連れ安し断続的に76.80円を下値に乱高下。
【9/14:水】ほとぼり冷めて反発しながらの東京は76.90円付近。
昼頃に出所不明の大口ドル買いの噂が流れ、77.06円まで瞬間急騰したが、午後からは76.90円付近でもみ合い。
欧州時間以降はユーロドル買い戻し基調の反動でドル売りが強まり、76.65円付近までじり安の展開。
NY時間序盤に発表された米8月小売高が予想割れとなり独仏ギリシャ首脳の電話会談声明でギリシャの立場を
「ユーロの一部」などと再確認発言した事が追い打ちをかけ、時折76.60円割れを試す展開となるが、底堅く徐々に反発。
【9/15:木】ゴトー日仲値需要が後押ししたが、76.80円に僅かに届かず、午後からも76.70円付近で小動き。
欧州時間以降、(後述のドル供給事前リークと思われるが)ドル売りが強まりドル円も76.55円付近までジリ安。
NY時間序盤に発表された米8月CPIは予想超えとなり、米債利回りが上昇、俄然ドル買い・円売りが優勢になり、76.90円付近まで上昇途上、日銀によるレート・チェックの噂でストップを巻き込み一時77.30円付近まで急騰。しかし直後に日米欧英スイスの中央銀行によるドル資金無制限供給が発表されると主客逆転しドル売りが強まり、ドル円急落。NY時間いっぱい数回76.60円付近まで押されたが底堅く76.70円付近でNYを終了。
【9/16:金】3連休前のドル買い需要から午前中に76.86円まで値を上げるが、翌週開催のFOMCを睨んだ調整も始まり東京時間は76.80円付近で膠着。
欧州時間に入り、朱IMF副専務理事から欧州危機は危険な新局面にあるとの発言が為されるとユーロ円が軟化。ドル円も76.66円付近までつれ安するが底値は堅く、NY時間に発表のミシガンが予想を超えるとドル買い優勢。何度か77円超えを試みるが上値も重く、調整模様から76.80円付近で1週間を終わる。
【9/20,21】日程を延長してのFOMC開催&金融政策発表
【週足デマーク指標/フィボナッチゾーン】
先週(09/12~09/16)の4本値(OHLC)
・USD/JPY:O: 77.51 H: 77.58 L: 76.56 C: 76.79
・EUR/USD:O:1.3567 H:1.3936 L:1.3500 C:1.3797
今週(9/19~9/23)のTD Range Projection
・USD/JPY High: 77.19 / Low: 76.17
・EUR/JPY High:110.50 / Low:107.64
・EUR/USD High:1.4085 / Low:1.3649
・GBP/JPY High:122.17 / Low:119.76
・GBP/USD High:1.5838 / Low:1.5659
今週(9/19~9/23)のFibonacci Zone USD/JPY
・R2 78.00 ~ 78.39 / R1 77.49 ~ 77.61
・S1 76.47 ~ 76.35 / S2 75.96 ~ 75.57
今週(9/19~9/23)のFibonacci Zone EUR/USD
・R2 1.4180 ~ 1.4347 / R1 1.3962 ~ 1.4014
・S1 1.3526 ~ 1.3475 / S2 1.3308 ~ 1.3142
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(09/12~09/16)の為替動向』
→ 2011_0916.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分+時間足3週間分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計