8月 29 2010
先週(08/23~08/27)の為替動向
■米国株式市場 = 下落~週末反発
■原油先物市場 = もみあい
■NY金先物市場 = もみあい
■ドル円 = もみ合い
■ユーロドル = もみ合い
■ユーロ円 = もみ合い
ドル円は 8/24火曜日に 83.57円を付け、日足ベースでは1995/06/28以来となる 84円切りを示現しました。
ちなみに1984年以降6912日に及ぶ営業日中に84円未満を記録したのは39日しか無く、83.57円は歴代32位の安値記録となります。
ドル円をはじめとする各通貨やダウ・原油も低迷停滞でもみ合いとなりましたが、8/27(金)に米国GDPが発表された頃から反発し、バーナンキFRB議長講演直後から一段と上昇を強め、翌週に期待(波乱)を残して引けた形となりました。
ドル円が83.57円まで急落した場面付近は、いわゆる「政策催促相場」と言って良いかと思います。
しかしこの円高株安デフレに対する市場の懸念が政府や日銀の重い腰を上げることとなり、後半には「政策期待相場」へと転じたように思えます。
冒頭、週末の反発急上昇を米国GDP~バーナンキと書きましたが、これは時間軸を解りやすくする為で、実際にはNY市場寄付近辺でインテル株が商い停止の報が市場を飛び交うも、この内容は悲観する物ではなかったため、悪い材料が払拭出来た安堵感+GDPを好感し、更にDELL・HPの3PAR争奪戦フィーバーから米国IT株が上昇、各通貨がそれに追随。と言う見方が正しいと思います。
何故ならバーナンキ議長講演の原稿はあらかじめ公表されているため、米国GDPの好数字に比べれば毒にも薬にもならず、株価や通貨を動かす材料にはならなかったはずで、経済誌やFX会社等の公式ニュースなどでも「米国GDPを好感→ミシガンを悲観→バーナンキが払拭」的な書き方をしていましたが、チャートだけを見た後講釈というか、きわめて一面的な書き方だと思います。
毎度書く事ですが、米国景気に対する一喜一憂は期待買いや失望売りとなり各種通貨に素直に反応します。
このため、週明けは日本政府・日銀の円高打開政策、週半ばから後半にかけては、毎月月初恒例の「米国の経済指標イベント」で出される数字が注目であり、バカンス気分も抜け実需筋も戻ってきた市場は本番再開~本決算に向け活気を呈するでしょう。
■各為替の週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
(Demark Range Projection / Fibonacci Zone)
TD Range Projection
USD/JPY Upper: 85.44 / Lower: 83.33
EUR/JPY Upper:111.36 / Lower:106.09
EUR/USD Upper:1.2867 / Lower:1.2673
GBP/JPY Upper:132.82 / Lower:128.11
GBP/USD Upper:1.5570 / Lower:1.5320
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 86.92 ~ 87.73 / R1 85.87 ~ 86.12
S1 83.51 ~ 83.76 / S2 81.90 ~ 82.70
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.2902 ~ 1.2976 / R1 1.2805 ~ 1.2828
S1 1.2588 ~ 1.2611 / S2 1.2440 ~ 1.2514
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(08/23~08/27)の為替動向』 →
2010_0827.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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9月 4 2010
CFTC IMMポジション(09/04公表分)
日本時間 9/4午前に、8/31 NYクローズ時点で集計のCFTC IMMポジションが公表されました。
「円」は、ロングが前週比 -3.0%の減少で 61219枚(前週:63086枚)、ショートは前週比 -5.8%の減少で 11315枚(前週:12017枚)、結果、売り越しは前週比 -2.3%の減少となり -49904枚(前週:-51069枚)へと、買い越し度合いが若干下がった形となりました。
ドル円レートから見ると、週初(8/30)にいきなり84円台前半まで落ち込みはしましたが、9/1(水)のロンドン時間に一時86.66円まで売り込まれたとは言え、前週に付けた83.59円の15年来安値を更新出来ず、かといって上値を追うこともなく低迷を続ける。と、ロングショート共に減少した事を如実に表すかのような値動きでした。
また、注目の雇用統計は、それまでに発表された住宅/雇用関連指標の好感を引き継ぐ形で大いに好感され、久々85円台を記録しましたが、直後のISM非製造業景況指数が悲観されると一気にトーンダウン。週間を通じての低迷ゾーンへと逆戻りして引けた形となりました。
続いて「ユーロ」は、ロングが前週比 -6.4%の減少で 51099枚(前週:54591枚)、ショートは前週比 0.6%の微増で 76668枚(前週:76194枚)、結果、売り越しは前週比 18.4%の増加で 21603枚から 25569枚へと、前週・前々週に引き続き更に売り越しを増加しました。
なお、今週も前週に同じくロング減による売り越し増となっています。
つまり、復調見通しはどうやらまだ早いのではないか?と思われてのロングポジション解消による売り越し増。と見ることが出来ます。
ただし、レー トから見た場合は週中盤からの米国指標が好感され景気回復過渡期にあるとの見方からリスク選好的な動きとなり、前週比では100ポイントほど上昇した形で引けています。
ポジションとしてはロングが減少しているのにレートとしては上昇していると言うことは、今回集計の8/31以降、ポジションに変化があることが推測されます。その反動が何時出てくるのか要注視(笑)ですね。
■ 資料ダウンロード
『9/4公表のIMMポジション』→ IMM_20100831.pdf をダウンロード
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By najirane • IMMポジション • Tags: CFTC, IMMポジション, ガイトナー, 中国, 介入, 利上げ, 売り越し, 実需筋, 投機筋, 日銀, 米証券先物取引委員会, 買い越し