先週後半のような大相場。FXを始めたばかりの頃は巧く乗って笑っていたり
往復ビンタに塩漬け積み増しと土ツボにはまったりと、
結局、目の前で何が起きているのか解ってない自分がありましたが、
最近は「なるほど~こっちに来ましたね~…」と、冷静に見ることが出来ます。
それは自らの経験以外に、先人や各種の"師匠"の教えによる物が多いのですが
今日もそういう為に役立つだろう書籍の紹介をしたいと思います。
『下落相場をチャンスに変える超・資産運用法
上昇局面には手を出すな!』
平田啓 技術評論社 2010年2月発売 1,659円 (税込)
私が平田啓さんをウォッチするようになったのは、氏の著書
「FX 誰も教えてくれなかった 外為ディーラーの儲け方」
が発売された前後あたりからだと思います。
ごく普通に「ドル安円高」などとTVや新聞に書かれているそれは
本当に「ドル安円高」なのか?と言う疑問を持ち
他の通貨とのバランスから総合的に判断する必要がある。
事を教えてくれたのが平田啓さんですね。
ドルやユーロと言った単一通貨だけが上がったり下がったりするわけではなく、
また必ずしも、ドル高円安|円高ドル安と相反するわけでもありません。
つまり、ペアとなる両通貨間の単純なシーソーゲームではなく、
交響曲の楽譜のように音程やリズムを揃えてみたり副旋律を奏でたりしながら、
画像を載せられないのが残念ですが、ディズニーランドの空飛ぶダンボのように
ある一組を見れば上下の関係だけど、他のダンボ含めて全体中では
共に上空にいるとか、共に低空飛行などと、全体としてどうか?と言うことです。
しかしこれだけでもまだ狭い世界であり、通貨というのは各種金融資産のひとつでしかなく、
他に株や債券、また金や原油、穀物に不動産etcと、実に多くの要素があり、
それら全体でのシーソーゲームが行われることになります。
さて、各種金融資産を投資としてみた場合はどうでしょう。
この著書の中でも述べられているように、鉄則は「安く買って高く売れ」です。
しかし、ある通貨やデリバティブ(金融派生商品)自体が上昇期/下落期にある事以外に、
シーソーゲームの観点で見たとき、「何かが高いときは何かが安い」と同時に
「何かが危険なときは何かが安全」と言う組み合わせも存在します。
それはベストとは言えなくともベター止まりかもしれませんが、
何かしら組み合わせが見えてきます。
また、その組み合わせにしても、ワンペアだけでは
相場に変化があったときには手仕舞いしたり反対売買の必要に迫られたり、
相場全体が冷え込み利幅が得られない。ようなこともあるかも知れません。
あるペアなり、ある群、あるデリバティブだけに投資することを「集中投資」
複数のペアや、通貨だけでなく株や投信、債券や金等、各種デリバティブやコモディティ
なども組み合わせる投資を「分散投資」と言い、
こう言った分散投資の対象を考えたり実際に配分することをポートフォリオと言いますが、
その時々によりリスク回避して資産を温存した方が良い場合、
リスク選好して果敢に攻めた方が良い場合もあります。
さて、前置きがすごくなりましたが、本書
『下落相場をチャンスに変える超・資産運用法 上昇局面には手を出すな!』では
『その買い値は高すぎます!投資は安い時にしか買ってはいけない』
と言う事を建前論だけではなく、どうしたら高い安いを判断できるのか?
集中投資するべき時なのか分散投資するべきなのか?
そのための情報はどうやって手に入れるのか?
そうこうして、徹底的に安い時にこだわって買う『バーゲン・ハンティング』を
どのようにしたら成功させる事が出来るのか?の方法を明かしています。
証券会社のパンフレットのように「儲かりますよ」と言う夢だけを与えて
実際の運用や買い時売り時の見極めは投資者任せ。と言う情報が多い中、
平田啓さんが著書やセミナー等で行う紹介の仕方、解説の仕方は
「何が安いのか?いつ買えばいいのか?」と言う選択眼や先ヨミ力を与えてくれる
希有な存在だと思います。
「ほぉ~。」と思って頂けましたらこちらも宜しく。↓
3月 14 2010
先週(03/08~03/12)の為替動向
先週の各主要相場は下記のような流れでした。
■米国株式市場 = もみあい。週末上昇。
■原油先物市場 = もみあい昇
■NY金先物市場 = 下落
■ドル円 = 週初下落、火曜日から上昇(円安)
■ユーロドル = 週初下落、火曜日から上昇(ドル安)
■ユーロ円 = 週初下落、火曜日から上昇(円安)
各通貨ペアとも対円・対ドルで火・水に底値を付けた後
これまでの下落やもみ合いから上昇に転じました。
これまでの欧州通過安+円高基調から
欧州通過の復調+円安への変化と見えなくもないです。
懸念続きのユーロ圏動向において、格付け会社のS&Pが
ルーマニアの格付け見通しを引き上げたことで
ソブリンリスクが後退。
市場はリスク回避からリスク選好へと舵を取り直したこと。
また、その前週の雇用統計を好感しての追い風から
このような転換に至ったと思われます。
ただ、この上昇気運にあっても上値は限定的。
と見ていた方がよいかもしれません
本来、こと日本においては3月決算にらんでの
リパトリ(本国環流)で海外通貨を円に換えるため
円高に進みやすい傾向があります。
おそらく市場はロングに傾いているかと思いますが
このブログやメルマガで毎度申し上げているように
「上げる前には必ず下げる」「下げる前には必ず上げる」
のが、機関投資家やファンド勢の基本戦法です。
彼らにストップロスや損切りを進呈をするよりも
安全堅実に、こつこつと利食う方が賢明かもしれません。
■各為替の週足デマーク指標値
(Demark Range Projection / Demark Pivot Points)
ドル円
予想高値 92.26 (DRP) / 91.51 (DPP)
予想安値 89.28 (DRP) / 90.03 (DPP)
ユーロ円
予想高値 127.03 (DRP) / 125.61 (DPP)
予想安値 122.64 (DRP) / 124.05 (DPP)
ユーロドル
予想高値 1.3961 (DRP) / 1.3910 (DPP)
予想安値 1.3597 (DRP) / 1.3647 (DPP)
ポンド円
予想高値 140.76 (DRP) / 139.82 (DPP)
予想安値 134.66 (DRP) / 135.60 (DPP)
ポンドドル
予想高値 1.5419 (DRP) / 1.5373 (DPP)
予想安値 1.4982 (DRP) / 1.5027 (DPP)
※デマーク指標にはDemark Range Projection と
Demark Pivot Points の2種ありますので両方を提示しています。
◎詳細チャート:2010_0312_cをダウンロード
◎先週の4本値と今週のPivot予想:Pivot_2010_0312をダウンロード
◎保存版PDF:2010_0312をダウンロード
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: Demark Range Projection, NY金, PivotPoints, クロス円, ダウ, デマーク指標, ドル円, ユーロドル, リスク回避, リスク選好, リパトリ, 円売り, 円安, 円高, 原油, 指標, 株式, 為替, 米国, 雇用統計