2月 14 2010
先週(02/08~02/12)の為替動向
■米国株式市場 = 上昇傾向
■原油先物市場 = 上昇、金曜日に失速
■NY金先物市場 = 上昇
■ドル円 = 上昇(円安傾向)
■ユーロドル
= 前半上昇(ユーロ高)、後半下落(ユーロ安)
■ユーロ円
= 前半上昇(ユーロ高)、後半下落(ユーロ安)
G7が特になんの材料も残さずに明けた今週も、
ギリシャ不安に端を発するユーロ一喜一憂相場でした。
また依然ドル高円高基調ではありますが、
円独歩高のニュアンスは薄れてきているようです。
今週の大番狂わせは金曜日にありました。
上記に書いたように円独歩高基調が薄れての
クロス円上昇の週となるかと思えば
最終日のユーロ圏GDP-4Q発表直前に
今週不思議となりを潜めていた中国が
いきなり預金準備率を引き上げました。
瞬時に大量に円が買われ(避難先となり)
上昇基調にあったクロス円が一斉に暴落し
上昇傾向が下方シフトする結果となりました。
単発での預金準備率を引き上げならばもう少し影響は少なかったと思いますが
世界が注視するユーロ圏GDP-4Qの直前だったため、
不安を抱えた多くの人が訳も分からずに過剰にフライング反応してしまいました。
為替操作国中国はこのように虎視眈々と忘れた頃に何かを仕掛けてきます。
今後も注意が必要ですね。
■各為替の週足デマーク指標値
(Demark Range Projection / Demark Pivot Points)
ドル円
予想高値 92.02 (DRP) / 90.88 (DPP)
予想安値 89.28 (DRP) / 89.57 (DPP)
ユーロ円
予想高値 127.24 (DRP) / 124.26 (DPP)
予想安値 122.32 (DRP) / 122.60 (DPP)
ユーロドル
予想高値 1.3821 (DRP) / 1.3727 (DPP)
予想安値 1.3324 (DRP) / 1.3417 (DPP)
ポンド円
予想高値 146.79 (DRP) / 143.20 (DPP)
予想安値 139.71 (DRP) / 139.90 (DPP)
ポンドドル
予想高値 1.6147 (DRP) / 1.5843 (DPP)
予想安値 1.5611 (DRP) / 1.5611 (DPP)
※デマーク指標の予想にはDemark Range Projection と
Demark Pivot Points の2種ありますので 両方を提示しています。
■なお、今週号のメルマガ版 FX_勝てば官軍では
為替操作国よりもっと怖いものは…と言うことを書いています。
メルマガはまぐまぐ!のシステムをお借りしています。
http://www.mag2.com/m/0001056844.html
■資料ダウンロード
◎先週の主要8相場チャート:2010_0212_cをダウンロード
◎先週の4本値と今週のPivot:Pivot_2010_0212をダウンロード
◎週間為替リポート保存版PDF:2010_0212をダウンロード
2月 15 2010
最悪のシナリオか!?
今日はプレジデンツデーで米国、中国新年で中国とシンガポールが休場と
全く動意にも精彩にも欠ける相場が続いており、唯一動意が期待できるのは、
日本時間 2/16 1:00から始まるEU財務相会議くらいかと思っていたら
本日午前中にとんでもない記事を発見してしまいました。
Goldman’s O’Neill Says ‘Something Brewing’ in China on Currency
ブルームバーグ米国版での記事ですが、ゴールドマン・サックスのチーフエコノミスト、
ジム・オニール氏曰く、
「中国が近く、景気過熱を抑制するため人民元を最大5%切り上げる可能性がある」…。
確かに世界市場は人民元の切り上げを希望してはいましたが
それを今日、このタイミングで焚きつけるんですか!? と言う感じですね。
現在、世界の注目はユーロで、
今夜25:00からブリュッセルで開催されるユーロ圏財務相会合で
ギリシャ救済の具体策が示されるのか?
具体案が出なくとも今回どの程度救済に関しての協議が進むか?
しかしそれ以前にギリシャは救済を要求していない。
いっそユーロからの離脱の方がEUにとってもギリシャにとっても良い。
と色々な思惑が交錯している中、
ここで急にくすぶっていたドバイの問題も再燃。
政府系持ち株会社のドバイ・ワールドが220億ドルの債務凍結を要請との報道に
子会社の不動産開発会社「ナヒール」が破綻するので?との観測も出る始末。
さて、何故最悪のシナリオなのかというと、
今般、おそらくEUとしてでなくとも参加国はそれぞれギリシャ支援をする形を取ると思います。
そうなるとEUとしては(ユーロとしては)お荷物を抱えることとなり
PIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペインの頭文字を取った略)4ヶ国の、
※ここ最近ではアイルランドを加えてPIIGSとも。
やはり巨額の赤字に悩む国々の財政状況が懸念され始め、
ユーロ全体の足を引っ張っています。
現在、ドルが若干持ち直しているように見えるのは
ユーロ安の反動でそう見えているだけで
ユーロ安が更に進めば、ユーロ・円を含めたクロスでの円高につられて、
ドル安・円高となるのは火を見るより明らかです。
そしてここに来て人民元の切り上げ。
現在、対中国貿易無くして世界経済はありません。
ここで人民元が切り上げられると、各国貿易収支に大きな変動が起こります。
特に被害を受けるのはペッグ制の相手のドルです。
行く先の見えないユーロ。足下が崩壊しそうなドル。不気味な人民元。
その受け皿になるのは史上希に見る円独歩高となることは
誰もが容易に想像できることではないでしょうか。
EU諸国(英国含め)も、米国もそして中国も
自国時刻の通貨の安定策のためならば間髪入れず何らかの介入を行いますが
現在の民主党政権下の日本がその必要性に気付くのは
おそらく、中華人民共和国 日本特別自治区(もしくは日本省)と
なってしまってからのことでしょう。
もっとも、これが鳩山政権が望んでいる本当の最終目的かも知れませんが。
「東アジア共栄圏構想」…。(言葉を換えれば大東亜共栄圏構想)
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: EU財務相会議, ギリシャ, ドル, ユーロ, 人民元, 切り上げ, 大東亜共栄圏, 東アジア共栄圏, 鳩山政権