9月 1 2008
FXのおさらい_04 為替レートの変動
外国為替市場での取引には、いろいろな形態の参加者が参加します。
海外取引を行う企業、証券会社や銀行など金融機関、
為替差益で利益を上げようとしている投機筋や個人などです。
参加者はそれぞれの思惑や必要に応じて外貨を売買しています。
その売買需給バランスが、外国為替レートの変化になります。
売買需給バランスにおいて、
たとえばドルを売りたいという勢力が強ければ=ドルが弱く円が強ければ
ドル安円高になります。
逆にドルを買いたいという勢力が強ければ=ドルが強く円が弱ければ
ドル高円安になります。
ところで、どのような根拠からドルを買うのか売るのか判断するのでしょう。
白か黒かの判断で言うなら、
・景気や国力が後退しつつある国の通貨は売られ、景気が回復した国の通貨は買われます。
・二国間の金利水準を比較した場合、
金利の高い国の通貨が買われ、金利の低い国の通貨が売らます。
・国際的な紛争などが勃発した場合、基軸通貨と呼ばれる米ドルが買われます。
しかし理由はこれだけではありません。
ある人によっては円高であることが好都合な場合もあるし、
逆に円安であることが好都合である場合もあります。
さまざまな参加者一人ひとりの思惑が市場でぶつかり合い、力関係が生まれ、
その時点時点でどちらが大勢に立つかで
外国為替レートは時事刻々と変化するのです。
9月 1 2008
FXのおさらい_05 思惑を動かす物は?
外国為替レートは、日々のさまざまなニュースによっても変動します。
「サブプライム問題」~「リーマン・ブラザース 破綻!」などは、
その典型例として記憶に新しいところです。
日ごろから要チェックのニュースとしては、やはり米国の通貨政策です。
たとえば「リーマン・ブラザース」の破綻を受け、米国の財務長官や大統領が
「強い米ドルを支持する」といった発言を行うと、米ドルが買われるようになり
一旦、地に落ちたかと思われたドルも、ドル高傾向に転じたりします。
しかし逆に、これは米国に限った話ではありませんが
米国の通貨政策において通商政策が重視されると、
輸出が円滑に行われるよう、米ドル安を促す傾向があります。
どのような状態がその国にとって望ましいか?で為替レートは変化します。
しかし、米国の通貨政策は最重視が必要ではあっても
そう頻繁に変更されるものではありません。
米ドルに材料がない場合は、他の通貨の動向、
例えばユーロ圏の通貨政策を担っている欧州中央銀行の動向や、
日本の通貨政策の動向をチェックする必要があります。
通貨政策に関するニュースがどこからも出されない場合でも、
さまざまな事件/事故、消費者動向や資源の需給率などが
市場を動かす材料として浮上してきます。
原油価格、インフレの推移、米国の雇用統計や住宅建築数、
内紛やテロなどの紛争問題なども為替レートに影響を与えます。
しかしこれらの材料は極めて短期的な値動きで終わる傾向が強いため、
一応念頭に置く…程度でも良いかも知れません。
なお、このような「(心情的に)レート変化が予想される」と言った要因を
ファンダメンタル要因と言い、それによる変化を予測/分析することを
ファンダメンタル分析と言います。
また、あくまで実際の値動き(チャート)から予測/分析することを
テクニカル分析と言います。
にほんブログ村
為替・FXランキング
By najirane • 為替動向と予想 • Tags: テクニカル, ファンダメンタル, 消費者動向, 通貨政策