5月 21 2011
CFTC IMMポジション(5/17集計-5/21公表分)
5/17 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) (日本時間 5/21朝公表分)
「円」 ロングは前週比 5.3%の増加で 38016枚(前週:36100枚)、「円」ショートは前週比 -1.7%の減少で 22643枚(前週:23046枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買越し枚数は前週比 17.8%の増加で 15373枚(前週:13054枚)、売買計は前週比 2.6%%の増加で 60659枚(前週:59146枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の12.6%(前週:10.6%)で 2.0%増加、ショートはIMM全ショート枚数の16.1%(前週:18.9%)で -2.9%の減少となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で80.86円→80.72円と円安、前金曜→今火曜終値では80.72円→81.43円と円安、今火曜→今金曜では 81.43円→81.71円と円安、2週通算の前火曜→今金曜では80.86円→81.71円で通期円安と言うことになりました。
前々回集計の翌々日(5/5)、ドル円は80円を割り込み、月初来安値 79.56円をつけましたが、前回・今回とも円ロングが増加し買越しになっているのも関わらず、レート上は円安進行が進んでいます。特に先週においては80円台を脱し81円台にまで上進。
ただ、投機筋の数字だけを見れば不可解ではあっても、実需筋では今回・前回とも売り越しとなっており、対円での売買枚数計はIMM全体に占める割合が10%台。という事を考えると、投機的な取引は欧州・資源国通貨に向けられていて、対円の動きは実需主導での自然な流れに任せている。と考えることも出来ます。
しかし、投機筋の円ロングは増加傾向にあり円ショートは減少傾向。しかしレートは円安。この矛盾はどこかで是正されるだろうことは頭の隅に置いておいても良いかも知れません。
「ユーロ」ロングは前週比 -8.3%の減少で 89941枚(前週:98054枚)、「ユーロ」ショートは前週比 31.9%の増加で 48296枚(前週:36607枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -32.2%の減少で 41645枚(前週:61447枚)、売買計は 2.7%の増加で 138237枚(前週:134661枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の29.7%(前週:28.7%)で 1.1%増加、ショートはIMM全ショート枚数の34.3%(前週:30.1%)で 4.2%の増加となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で 1.4411→1.4118とユーロ安、前金曜→今火曜終値で1.4118→1.4236とユーロ高、今火曜→今金曜では 1.4236→1.4160とユーロ安、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4411→1.4160とユーロ安となっております。
先週も書きましたが、ユーロは格好の投機対象となっているようでめまぐるしく変化しています。前4週の売買構成変化はそのままレートに反映されているかのような動きですが、先週の値動きを見ると、今回のIMM集計時点から上進をしたユーロドルは、週高値更新に止まらず5/初旬高値からの下落の半値戻しくらいまでは行くだろう…という大方の予想を裏切り、今回のIMM集計時点レベルまで行って来いの調整下げを行いました。つまり、この建玉枚数がまた次回のIMM集計に反映される時には再度売り越し、という事になっているとも限らない?と。
対円の項でも書きましたが、建玉された玉は必ずいつか精算されます。それは希望の利益確定になるか損切りになるかは相場の流れ次第ですが、玉数が多ければ多いほど、それは変動幅に跳ね返ってきます。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -11.53%の減少で 302398枚(前週:341824枚)、ショートは前週比 15.77%の増加で 140813枚(前週:121631枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -26.62%の減少で 161585枚(前週:220193枚)。
売買計では前週比 -4.57%の減少で 443211枚(前週:463455枚)となりました。
個別に見ると対豪ドル・対フランでの売買とも減少や、対加ドルでのショート増が目立つ他、対ユーロ・対ポンドでのロング減/ショート増が目立ちます。対ポンド・対ユーロの2大欧州通貨のショート増は過剰な期待の利益確定含む巻き戻しとも思えますが、対加ドルでのショート増と対豪ドル・対フランでの双方減の組み合わせには適切な理由が考えられず、ちょっと違和感を覚えています。
なお、全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3はユーロ・豪ドル・円。ショートベスト3はユーロ・ポンド・円となっており、ショートの順列に変化はありませんがロングの順列がポンドと円で交代と言った状況になっております。
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『5/17集計-5/21公表のIMMポジション』
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5月 29 2011
CFTC IMMポジション(5/24集計-5/28公表分)
5/24 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会 IMM通貨先物取組(=CFTC IMMポジション) (日本時間 5/28朝公表分)
「円」 ロングは前週比 -15.3%の減少で 32188枚(前週:38016枚)、「円」ショートは前週比 6.8%の増加で 24182枚(前週:22643枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買越し枚数は前週比 -47.8%の減少で 8006枚(前週:15373枚)、売買計は前週比 -7.1%%の減少で 56370枚(前週:60659枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の11.7%(前週:12.6%)で -0.9%減少、ショートはIMM全ショート枚数の15.1%(前週:16.1%)で -1.0%の減少となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で81.43円→81.71円と円安、前金曜→今火曜終値では81.71円→82.01円と円安、今火曜→今金曜では 82.01円→80.80円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では81.43円→80.80円でIMMポジション集計までは一貫して円安でしたが、集計後に大きく円高に振れております。
先週、>>しかし、投機筋の円ロングは増加傾向にあり円ショートは減少傾向。しかしレートは円安。この矛盾はどこかで是正されるだろうことは頭の隅に置いておいても良いかも知れません。<< とIMMポジションと実際のレートの逆相関に疑問を投げかけましたが、それがまさに先週後半相場で起こった。という事になります。
この是正(円ロングの売り戻し)がどのくらい進んだかと言うことになりますが、売買増減傾向逆転により買い越しが前週から一気に半減している状況は、次週にイーブンを見込める数字でもありますが、3/1→3/8に同じように半減しても、もう一度買い越しが進み、3/22→3/29で四半減して後売り越しに転じた実績を見ると、再度の買い越し増もイーブン又は売り越し転も両方ともあり得る。つまり少なくとも簡単ではない相場になる。という事しか言えません。
しかも今週は月初の米国重要指標週。調整の範囲を超え、波乱も予想していた方が良いかも知れません。
「ユーロ」ロングは前週比 -16.4%の減少で 75182枚(前週:89941枚)、「ユーロ」ショートは前週比 16.1%の増加で 56053枚(前週:48296枚)。この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -54.1%の減少で 19129枚(前週:41645枚)、売買計は -5.1%の減少で 131235枚(前週:138237枚)となりました。
全体売買枚数構成比(MXN除く)では、ロングはIMM全ロング枚数の29.7%(前週:28.7%)で 1.1%増加、ショートはIMM全ショート枚数の34.3%(前週:30.1%)で 4.2%の増加となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で 1.4236→1.4160とユーロ安、前金曜→今火曜終値で1.4160→1.4103とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.4103→1.4317とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.4236→1.4317とユーロ高と、こちらは対円とは逆に今回の集計まで一貫してユーロ安が集計以降一気にユーロ高になっております。
興味深いのは今度はこちら、ユーロが逆相関となっている点です。対円では約6週をかけ逆相関となり現在はその調整を行っているかのような形ですが、対ユーロにおいても同様なことが起きる可能性があります。
先週は建てた玉は必ず決済されると書きましたが、同様に異常な相場は必ず戻します。それは行きすぎの是正であったり、是正が過ぎ逆方向に行く場合もありますが、逆相関も必ずどこかで正相関を見せます。特に一時に大きく動いた反動は必ずどこかで精算されるという事はどこか頭の片隅に置いていた方が良いでしょう。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -15.33%の減少で 276003枚(前週:302398枚)、ショートは前週比 13.69%の増加で 160090枚(前週:140813枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -28.26%の減少で 115913枚(前週:161585枚)。
売買計では前週比 -1.63%の減少で 436093枚(前週:443211枚)となりました。
個別に見ると対豪ドル・対NZドルのオセアニアコンビでロング増となった以外は全てロング減。先のオセアニアコンビ及び対フラン以外では全てショート増と好対照になっています。
また先週同様、対ポンドのみ売り越し増でそれ以外全て買い越し状態ですが、対円・対ユーロではその買い越しが大幅に減少となっており、イーブンもしくは売り越し転も視野入りしてきた状態になっています。
全体売買枚数構成比から言ったロングベスト3は先週と同じくユーロ・豪ドル・円。ショートベスト3も同じくユーロ・ポンド・円となっており、円・ユーロは継続、ポンド売り・豪ドル買いは加速と言った数字に見えなくもありません。
■ 資料ダウンロード
『5/24集計-5/28公表のIMMポジション』
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By najirane • IMMポジション • Tags: 米商品先物取引委員会 通貨先物 取組 IMMポジション CFTC CME ドル 投機筋 仮需 実需 円 ユーロ 売り越し 買い越し 円高 円安 日銀 金利 FOMC ADP ISM 雇用統計 欧州 ギリシャ 総選挙 QE3 緩和 緊縮