3月 13 2011
先週(3/7~3/11)の為替動向
今般の東北地方太平洋沖地震においては筆舌を尽くす甚大な被害が発生し、直接間接に被害を受けた方々の
心境を察すればFXなど言っている場合ではありませんが、日々動くマーケット動向の記録配信は、淡々と蓄積されていく物であり、この情報を待っている人もいらっしゃいますので、あえて、これまで通り配信させて頂きます。
■米国株式市場 = 下落(最終日反発)
■原油先物市場 = 下落
■NY金先物市場 = 下落(最終日反発)
■ドル円 = 上昇(最終日反落)
■ユーロドル = 下落(最終日反発)
■ユーロ円 = もみ合い(最終日下落)
【週前半】週明けは82.30円前後。原油価格の高騰から日本株は軟調、ドル円は連れ安。夕刻、ムーディーズがギリシャ国債を格下げ発表。下落は加速し82円割れまで続落。ただし下値は固い。
火曜日、カダフィがリビア議会開催を認める提案報道、82.40円近くまで反発上昇したが、妥協困難との続報。しかしクウェート石油相によるOPEC増産検討発言があり、これによりドル円含むクロス円は上昇、82.40円。
NY時間に入り、米系レポート誌が次回FOMCでの時間軸文言削除の可能性を報じ、米債利回りが上昇。ドル円もこれに連れて82.85円前後まで上昇。
【週中盤】リスクオフ気運から堅調模様。
83円超えを伺うが、82.90円付近から厚い防戦売り。NY時間中の米10年債入札は好調な結果となり米債利回りは急落、ドル円も82.58円まで連れ安。
【週後半】堅調模様続くがレンジ相場の中、ムーデーズがスペイン国債格下げ報道。ユーロ売りドル買い円買い交錯から若干のドンパチ相場。米債利回り上昇に連れ高し、ドル円は一時83円超え。しかし、米新規失業保険が予想割れ、ダウ下落から米債利回りも低下、82.90円台に押し返される。
金曜日、14:45過ぎに発生した地震報道により円売り優勢から83.20円台まで急騰。しかしその直後、利益確定売りや後の円転懸念から急落。その後も下落は止まるところを知らず81.84円で終了。
■今週のポイント
・東北沖地震の経過状況
・円安要因/円高要因は双方多数あり予想は困難
・北アフリカ・中東情勢には引き続き注目
・米欧経済の回復期待と原油価格動向の現実
・3/15(火) FOMC政策金利発表。声明文に注目。
・米国は夏時間移行(時計は1時間繰り上げ)
今般のような国家規模の災害が起これば地政学リスクから、円は売られて当然なのですが、今回は瞬間売られたものの、その後続騰に次ぐ続騰となり、ドル円では今週の上昇を全て打ち消すレベルまで下落しました。
これは、保険支払いや当座の経済流動性確保のため、大量の円が必要になる「だろう」事から買われた物と思われますし、事実、阪神大震災の後、3ヶ月を経て79.75円の史上最安値がついています。
また、これを助長(あえて裏付けとは言いません)するかのようなこよのうなリポートまであります。
『ドル/円は75円に達する可能性、地震で大量の資金還流の見込み=米著名投資家』REUTERS
ただし、当時の国内金融機関等の通貨資産持ち分は、外貨資産依存していたため多量の円転が必要でしたが、昨今では円資産での持ち分の方が多数ですのでそこまでの円転は発生しないのではないかと見ています。
■週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
Demark Range Projection / Fibonacci Zone
TD Range Projection | ||
USD/JPY | High: | 80.94 |
Low : | 82.59 | |
EUR/JPY | High: | 112.95 |
Low : | 115.13 | |
EUR/USD | High: | 1.3685 |
Low : | 1.3972 | |
GBP/JPY | High: | 129.25 |
Low : | 133.25 | |
GBP/USD | High: | 1.5844 |
Low : | 1.6211 |
Fibonacci Zone USD/JPY | |||
R2 | 83.92 | ~ | 84.55 |
R1 | 83.10 | ~ | 83.29 |
S1 | 81.25 | ~ | 81.45 |
S2 | 79.99 | ~ | 80.62 |
Fibonacci Zone EUR/USD | |||
R2 | 1.4185 | ~ | 1.4295 |
R1 | 1.4042 | ~ | 1.4075 |
S1 | 1.3721 | ~ | 1.3755 |
S2 | 1.3501 | ~ | 1.3611 |
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(03/07~03/11)の為替動向』
→ 2011_0311.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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3月 20 2011
先週(3/14~3/18)の為替動向
先週の各主要相場は下記のような流れでした。
■米国株式市場 = もみ合い
■原油先物市場 = もみ合い
■NY金先物市場 = もみ合い
■ドル円 = 介入反発あれど下落基調
■ユーロドル = 上昇
■ユーロ円 = 介入反発あれど下落基調
3/17早朝、ドル円はついに76.49円の史上最安値。翌日G7共同で10年ぶりとなる協調介入をするも、実体は日銀単独介入と大差なく市場は失望売り。と、壮絶な結果的には行って来いとなりました。
【週前半】週明けスタートは81.70円台。地震災害により本邦金融機関等の円転警戒から思惑先行で80.60円近くまで円高ドル安傾向となるが、政府筋から介入も辞さない姿勢の示唆や日銀の即日オペによる資金供給策が発表され、82.40円台まで反発するも上値重く、ジリ安。
地震・津波に続き原発が取り沙汰されるようになると日本株が大幅、クロス円を巻き込みドル円は81.20円台。レイトチェックの噂等で急反発する場面もあったが、じり安傾向が継続、NY時間に発表のFOMC声明文では景気判断が上方修正されたものの米国債購入計画と超低金利政策の継続は据え置き。市場は反応に躊躇し、もみ合い~じり安。
【週中盤】水準は80.70円前後。介入警戒感や日本株反発好感し81.20円近くまで反発、しかし、原発状況が重くのしかかり再び81円割れ。NY時間に発表の住宅指標が嫌気されると80.50円をも割り、下落止まるところを知らず、NYクローズ後の木曜早朝には過去最安値だった79.75円を下抜く76.49円と最安値更新。
【週後半】木曜日朝に急遽G7電話会議の招集が決定。介入警戒から79円前後まで反発するが、じり安継続。NY時間に入り失業保険新規請求件数が好感されると78.90円前後まで。その後は78.50円付近で小動き。
金曜日、G7電話会議への期待感から79円台回復。同会議で協調介入が承認されるとの報道とほぼ同時に日銀は大規模ドル買い介入。81円中盤まで急騰。今回はG7が事前表明の協調介入であることから、急激な押し返しもなく、介入警戒相場が続く。
しかし、欧州時間、NY時間と経過するに連れ日本以外の介入が申し訳程度だったことから試し売りはやれやれ売りに転じNYクローズまで加速。80.50円付近で1週間を終わる。
■先週のポイント
・地震・津波・原発の3重難と政府等の対応の甘さ露呈
・ますます混迷のリビアを筆頭とした北アフリカ中東情勢
■今週のポイント
・東北沖地震の経過状況
・北アフリカ・中東情勢には引き続き注目
■週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
Demark Range Projection / Fibonacci Zone
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(03/14~03/18)の為替動向』
→ 2011_0318.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計