ファンダメタリック分析と相場観

年末進行のこの時期、実社会での企業活動は締め切りや年末需要に追われ
まさに「師走」の様相を呈してますが、相場の世界は既に残務処理?のように
薄い商いが続いてますね。
こういった時期だからこそ、後学のためのトレード検証や経済書など
相場観を養うようなトレーニングなど如何でしょうか。

最近は少し収束してきたような感もありますが、つい先頃まで
経済系のマスコミ情報には何の不思議もなく「ドバイショック」の文字が躍り
私たちも何の疑いもなく「ドバイショック」なのだと理解していました。
しかし、NewsWeek(日本版)2009.12.16号に興味深い書き方を見ました。

Nwj_20091216thumb142xauto 『今の投資家はPTSDの患者だ 新たな破綻が起きる度に
 08年秋の出来事を思い出し過敏なまでの回避行動を取る』

(あっ。なるほどねえ…)と、端的な答えに感心しました。

何故ドバイの債務不履行に陥る"可能性"に
これほどまでに反応したかと言えば
ひとえに「リーマンショック」による「筋肉記憶」がそうさせた。と
NW誌ビジネス担当のダニエル・グロス氏は執筆しています。

この記事の中で過去の大恐慌=暗黒の木曜日のことや、
逆に、70年代のインフレ抑止対策の副作用などを例に挙げ、

『実際に経験するまではそうしたリスクは施行プロセスから外されがちだ』
『だが、一度経験するとリスクが際だつようになり、
 常に再発の過大評価をするようになる』(エルマン・マイケルケージャン)

と、人間の行動特性を投資の場面にはてはめ、
明らかにバブル(仮想価値が生む仮想価値)の崩壊である「リーマン破綻劇」と、
行き過ぎ感はあっても現実資産を保有する「ドバイワールド」は
自ずとその被害程度に差があるはずなのに
何故にこれほどまでに過剰反応したのかを実に端的に説明しています。

ところで、私のトレード手法は「ファンダメタリック・テクニカル」です。
つまりファンダメンタルだけではなくテクニカルだけでもない。
どちらが先というよりもハイブリッドであり、
ファンダメンタル要素がテクニカルに与える影響、
そのテクニカルが起こすファンダメンタルの変化。
そういった関わりが相場変動を作っていくと考えています。

そんな意味で、「日本経済新聞」は常識ですが
「NewsWeek誌」をはじめとする国際的な経済誌は、
ファンダメンタルの奥やその先を考えるのに実に優れた媒体と思います。

Img_2930 私事ではありますが、私の住む地方都市では
ほとんどの雑誌の発売は首都圏に1日遅れです。
でも、私は年間購読しているので
1日早く(祝休日を挟んだ場合2日早い場合も)
読むことが出来ます。
また、年間購読の場合は約3割引になるので
とってもお得ですね。

トレードに直結するような指南書ではありませんが、
広くそして深く世界情勢を知ることはいつか「あ。もしかしたらあれか?」と
理由に思い当たる場面が多々出てくることと思います。

そして最後に、それがNewsWeekである最大の理由になりますが、
相場はあくまで世界が相手です。
日本国内の日本目線で書いた記事では、
クロス円には多少の意味はあるかも知れませんが、
ドルストレートやその他欧米通貨相手には狭視野になると思います。
試しにロイターでもブルームバーグでも各国版のページを表示し
トップニュースを比べてみてください。
何をトップニュースとするか=その国の最大の関心事です。
経済観や相場観というものはそれぞれのお国でこれほど違う物です。
だからこそ、グローバルな情報ですね。



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