12月 4 2010
CFTC IMMポジション(11/30集計-12/4公表分)
11/30 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会(CFTC) IMM通貨先物取組(IMMポジション)が日本時間12/4朝、公表されました。
「円」 は、ロングが前週比 9.0%の増加で 55791枚(前週:51161枚)、ショートは前週比 7.6%の増加で 25785枚(前週:23969枚)、この結果、買い越しは前週比 10.3%の増加となり 30006枚(前週:27192枚)へと、前週に引き続き増加傾向にあります。
レートから見ると火曜-火曜終値では83.16円→83.67円と若干の円高ですが、金曜-金曜終値では84.10円→82.62円と、大きく動いております。
これは金曜日の雇用統計によるものが大きく、発表直後に約1円の急落、その後戻すもNYクローズ時点には再度急落直後の水準まで下げて終わっています。
今回はロング・ショートとも増加しているわけですが、このロングが戻り高値を作った上での雇用統計の下落狙いの建玉だったとしたら、同時に増加のショートのストップ狩りを巻き込んでの急落。と読むことが出来、それであれば両者共に一旦精算された事にもなりますね。
先週終値の82.50円レベルを「押し目」と見れば次週はまたショート増(ドル買い)が増えることになりますが、先週前半の84円ミドルを「戻り高値」と見るなら、次週はロング増(ドル売り)と言った形となると思います。
他だ、市場は既にクリスマス休暇に入ったような状況でもあるので、トレンドが出ると言うよりも年末決算の投げ玉による乱高下に注意したいと思います。
続いて「ユーロ」は、ロングが前週比 8.2%の増加で 47264枚(前週:43670枚)、ショートは前週比 4.9%の増加で 54512枚(前週:51963枚)、この結果、売り越しは前週比 -12.6%の減少で 7248枚(前週:8293枚)と、若干の戻しが入ったような状況です。
レートから見ると、火曜-火曜終値では1.3371→1.2977と売り込まれた形になっていますが、金曜-金曜終値では1.3240→1.3414と大幅に買われています。
私が、他所の大半サイトでのIMM記事のように金曜終値だけを参考値とするのではなく、むしろデータ集計日である火曜終値を重視しているのは、このような値動きを掴むためで、統計の落とし穴にはまらない為にも有用なデータと思っていますが、私が知る限り火曜終値や火曜時点の週4本値を押さえているサイトにはこれまでお目にかかったことが無くいずれも火曜取引終了後集計のIMM記事でありながら金曜終値を採用しています。
まぁ、火曜日基準なのがIMM位なので致し方ないとは思いますが、基準が揃っていないデータを並べて論じるのは如何なものか?と異論だけは唱えておきます。
しかしこのユーロ下落→上昇も、アイルランドに端を発するPIIGS問題が根底にあるとは言え、また欧州版量的緩和の催促相場とは言え、年末総決算の派手な動きの一環であるように思えます。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -4.99%の減少で 242479枚(前週:255206枚)、ショートは前週比 4.78%の増加で 152518枚(前週:145560枚)、この結果、買い越しは前週比 -17.95%の減少で89961枚(前週:109646枚)と、減少の一途をたどりついに10万枚の大台を割り込みました。
個別に見ると概ね横這いではありますが、英ポンドとスイスフランのショート増が大きく数字に反映されているようですが、概略でならロング減少=ドル売りの減少と言えるかと思います。なお、ドル買い増とは言っていない事にはご留意ください。
■ 資料ダウンロード
『11/30集計-12/4公表のIMMポジション』
→ IMM_20101130.pdf をダウンロード
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12月 5 2010
先週(11/29~12/03)の為替動向
先週の各主要相場は下記のような流れでした。
■米国株式市場 = もみ合い~上昇
■原油先物市場 = 上昇
■NY金先物市場 = 段階的に上昇
■ドル円 = もみ合い~下落
■ユーロドル = 下落~反転上昇
■ユーロ円 = 下落~もみ合い
感謝祭明け既にクリスマス休暇モードの相場は薄いながらも指標・要人発言てんこ盛り。
しかしドル自身の値動き材料からではなくユーロや資源国通貨とのシーソーゲームや連れ高連れ安にポジション調整を挟みながら週後半の指標3連戦に向け、84円を中心に±40銭ほどの比較的振幅の大きなレンジとなりました。
最初の動きは火曜日、独11月失業者数を嫌感してのユーロ円下落に引きずられドル円も83.70円台に。NY時間に入っても低迷は続き、一時83.40円台まで下落。
米債利回りの下げ止まりや指標好感に助けられ、なんとか83円ミドルを維持。
次の動きは水曜日、欧州時間からドル売り優勢となるが米欧の株式堅調から米債利回りが上昇に転じるとドル円も反発してNY時間には84円台を回復。ADP雇用統計が予想を上回ると米債利回りが続伸、これにより84.30円台まで上昇。このまま高値を維持。
木曜日、米失業保険申請件数が予想より増加したことから米債利回り続落、ドル円は83.40円台まで急落。しかし、ここも底堅く、83円ミドルを死守、引け際にかけ米債利回りが回復すると83円ハイに回復。
最終日、金曜日は様子見+ユーロ上昇からじり安。しかしNY時間入り頃から雇用統計発表前のポジション調整と見られる動きから83.80円台まで上昇。22:30発表の雇用統計は15万人増の予想に対し3.9万人。失業率も9.8%に悪化。瞬間、一気に82.50円台まで急落。24:00発表のISM非製造業指数が予想を若干上回ると一時83円台に乗せたが、バーナンキFRB議長のインタビュー=米国債購入計画の拡大の可能性を排除しない。との報道から再びドル売り、82.50円付近でNYクローズ。
冒頭にも書きましたが市場は既にクリスマス休暇状態。薄い商いに突然の大玉が入ると増幅に増幅を重ね、急落急騰を演じることも多々あります。また、今回の雇用統計時は久々にMT4が描画しきれ無いような急落となり、チャート全体が上に跳ねた(と、この表現解ります?)様な状態となり、その凄まじさが伝わってまいりました。
なお、twitter等で一部「こんなの初めて」とか、またも「ドルおわた。紙くず決定。塵紙交換キボンヌ。」のような書き込みを見ましたが、初めてでもなければ未だ紙くずにもなっていないし、ならないだろう事は自明の理ですが、その有効な証拠提示のヒントを得ましたのでそのうちこのブログで紹介したいと思います。
■週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
(Demark Range Projection / Fibonacci Zone)
TD Range Projection
USD/JPY Lower: 81.62 / Upper: 83.51
EUR/JPY Lower:109.05 / Upper:112.56
EUR/USD Lower:1.3189 / Upper:1.3643
GBP/JPY Lower:128.60 / Upper:131.05
GBP/USD Lower:1.5630 / Upper:1.5933
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 85.07 ~ 85.79 / R1 84.12 ~ 84.34
S1 82.01 ~ 82.23 / S2 80.56 ~ 81.29
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.3719 ~ 1.3893 / R1 1.3492 ~ 1.3546
S1 1.2985 ~ 1.3038 / S2 1.2638 ~ 1.2811
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(11/29~12/03)の為替動向』
→ 2010_1203.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計