3月 20 2011
CFTC IMMポジション(3/15集計-3/19公表分)
 3/15 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会(CFTC) IMM通貨先物取組(IMMポジション)が日本時間3/19朝、公表されました。
「円」 ロングは前週比 21.8%の増加で 52603枚(前週:43205枚)、「円」ショートは前週比 -15.7%の増加で 22373枚(前週:26549枚)。この結果、売買比は買越し継続、買越し枚数は前週比 81.5%の増加となり 30230枚(前週:16656枚)、売買計は前週比 7.5%の増加で 74976枚(前週:69754枚)となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値で85.66円 →81.89円と円高、前金曜→今火曜終値では81.89円→80.81円と円高、今火曜→今金曜では 80.81円→80.60円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では82.66円→80.60円で円高と言うことになりますが、今回の集計が行われた3/15の翌営業日3/16終了後(日本時間3/17早朝)、円をターゲットとした急騰が起こり、一時76.50円という円史上最高値が付き、これに伴い3/18からG7諸国が中心となる協調介入が行われ、急騰以前のレベルに帳尻合わせした。という数字だけでは出てこない経過があります。
このため、建玉状況やレートだけを見ると通常変動のように見えても、市場参加者の思惑は地下に隠れたマグマ溜りが沸騰しているような状況でもあるため、今回の数字はあくまで経過事実である。ということを念頭に置き、ここしばらくは協調介入というバイアスがかかった視線で市場を見るのが得策かと思われます。
  「ユーロ」ロングは前週比 -11.9%の減少で 86506枚(前週:98171枚)、「ユーロ」ショートは前週比  12.0%の増加で                           40190枚(前週:35877枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比      -25.6%の減少で                           46316枚(前週:62294枚)、売買計は -5.5%の減少で      126696枚(前週:134048枚)と、建玉枚数では買い優勢傾向が若干陰ったような状況となりました。
レート変位では、前火曜→前金曜終値では 1.3903→1.3907とユーロ高、前金曜→今火曜終値では1.3907→1.3972とユーロ高、今火曜→今金曜では 1.3972→1.4182とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.3903→1.4182と一貫してのユーロ高となっており、建玉内容と若干異なる数字となっています。
というのは数字には上げていませんが、投機筋ポジションではロングが98171枚→86506枚、ショートが35877枚→40190枚と、ロングからショートに転換したように見えても、実需筋ではロングが93190枚→44477枚、ショートが168111枚→108111枚と、共に大幅減を示し、特に実需のショート減がユーロ相場の上昇につながったと思えます。
なお、先週末にはユーロが一段高となっておりますが、これは円急騰による是正的協調介入(=円売り自国通貨買い)余波と見られるので、こちらの数字も若干バイアスをかけた見方が適当ではないかと思います。
  CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -19.44%の減少で 324402枚(前週:402660枚)、ショートは前週比                 7.01%の増加で                     118308枚(前週:110558枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比          -29.44%の減少で            206094枚(前週:292102枚)、売買計では前週比 -15.93%の減少で      442710枚(前週:513218枚)となりました。
個別に見ると対円・対フランでロングの増加(ショートは減少)があった以外は全てロング減・ショート増となっており、対円の売買計増以外は全て減となっております。
特に対ポンド・対豪ドル・対NZドル・対加ドルでのロング減少、対フランでのショート減少が著しいといった印象です。
また売買計では対円・対ユーロ・対フラン以外の通貨での減少が著しいといった印象です。
■ 資料ダウンロード
 『3/15集計-3/19公表のIMMポジション』
 →  IMM_20110315.pdf をダウンロード
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3月 20 2011
先週(3/14~3/18)の為替動向
■米国株式市場 = もみ合い
■原油先物市場 = もみ合い
■NY金先物市場 = もみ合い
■ドル円 = 介入反発あれど下落基調
■ユーロドル = 上昇
■ユーロ円 = 介入反発あれど下落基調
3/17早朝、ドル円はついに76.49円の史上最安値。翌日G7共同で10年ぶりとなる協調介入をするも、実体は日銀単独介入と大差なく市場は失望売り。と、壮絶な結果的には行って来いとなりました。
【週前半】週明けスタートは81.70円台。地震災害により本邦金融機関等の円転警戒から思惑先行で80.60円近くまで円高ドル安傾向となるが、政府筋から介入も辞さない姿勢の示唆や日銀の即日オペによる資金供給策が発表され、82.40円台まで反発するも上値重く、ジリ安。
地震・津波に続き原発が取り沙汰されるようになると日本株が大幅、クロス円を巻き込みドル円は81.20円台。レイトチェックの噂等で急反発する場面もあったが、じり安傾向が継続、NY時間に発表のFOMC声明文では景気判断が上方修正されたものの米国債購入計画と超低金利政策の継続は据え置き。市場は反応に躊躇し、もみ合い~じり安。
【週後半】木曜日朝に急遽G7電話会議の招集が決定。介入警戒から79円前後まで反発するが、じり安継続。NY時間に入り失業保険新規請求件数が好感されると78.90円前後まで。その後は78.50円付近で小動き。
金曜日、G7電話会議への期待感から79円台回復。同会議で協調介入が承認されるとの報道とほぼ同時に日銀は大規模ドル買い介入。81円中盤まで急騰。今回はG7が事前表明の協調介入であることから、急激な押し返しもなく、介入警戒相場が続く。
しかし、欧州時間、NY時間と経過するに連れ日本以外の介入が申し訳程度だったことから試し売りはやれやれ売りに転じNYクローズまで加速。80.50円付近で1週間を終わる。
■先週のポイント
・地震・津波・原発の3重難と政府等の対応の甘さ露呈
・ますます混迷のリビアを筆頭とした北アフリカ中東情勢
■今週のポイント
・東北沖地震の経過状況
・北アフリカ・中東情勢には引き続き注目
■週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
Demark Range Projection / Fibonacci Zone
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(03/14~03/18)の為替動向』
→ 2011_0318.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計