5月 15 2010
先週(05/10~05/14)の為替動向
■米国株式市場 =前半もみ合い、金曜下落
■原油先物市場 =下落
■NY金先物市場 =前半上昇、後半もみ合い
■ドル円 =もみあい
■ユーロドル =下落
■ユーロ円 =下落
先週のセリング・クライマックスを引きずり、ユーロは変わらず下落を続け、ドル高、円高によりクロス円は総じて下落、ドル円はもみ合いとなった。と言う週です。
特に最終日は各種の疑心暗鬼が噴出し、リスク資産から資金を引き揚げる動きを強め、米株、原油が大幅に下落し相場は乱れました。
しかし、米国は景気指標や雇用改善が認められ、ゴールドマンサックスの提訴も和解へ向かい、その他の金融機関への不信も緩和方向にあること。
現在の世界不況の震源地であるギリシア問題も個別の問題が脚色され大げさに伝わり、その度に相場を短期的に大きく揺らすも、世界景気が回復に向かっていることも確かです。
たとえば大荒れだった最終日も「サルコジ仏大統領がユーロ離脱を示唆」とか、「フランスが格下げされる」という報道がありましたが、フランスのユーロ離脱に関しては決意の現れが逆説的表現で脚色されただけのことでしたし、フランスの格下げは単に噂に終わりました。
日本に限らず世界のマスコミはこのように不安要因をあおる報道を多々行います。
さらには投機筋からの依頼で誘導記事やありそうな噂さえ出すこともあります。
「噂で買って事実で売る」人は良いですが、どちらかだけ見て、短絡的に行動してしまうのは、振り回され、往復びんたを喰らう元です。
■各為替の週足デマーク指標値
(Demark Range Projection / Demark Pivot Points)
ドル円
予想高値 93.27 (DRP) / 93.27 (DPP)
予想安値 86.29 (DRP) / 86.29 (DPP)
ユーロ円
予想高値 121.44 (DRP) / 121.44 (DPP)
予想安値 112.20 (DRP) / 118.48 (DPP)
ユーロドル
予想高値 1.3050 (DRP) / 1.3050 (DPP)
予想安値 1.2230 (DRP) / 1.2230 (DPP)
ポンド円
予想高値 140.20 (DRP) / 140.20 (DPP)
予想安値 125.20 (DRP) / 125.20 (DPP)
ポンドドル
予想高値 1.5060 (DRP) / 1.5060 (DPP)
予想安値 1.4216 (DRP) / 1.4216 (DPP)
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(05/10~05/14)の為替動向』:
2010_0514.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎5/11までのIMMポジション(JPY-Yen)
◎先週限のドル円/ユーロドル日足6ヶ月分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
5月 16 2010
続・IMMポジション
おそらく国内で最も目にされるIMMポジションのグラフとその数値は外為どっとコムの物かと思われます。
※左図は外為どっとコム-IMMポジションより
ただ、先回も書きましたがIMMポジション数値は火曜日、参考為替レートは金曜日。では、モノサシが違うのではないでしょうか?
左図はIMMポジションと参考レートを、IMMポジションに関してはそのまま(nonCommercialのLong/Short/売り越し)、
為替レートは火曜日終値/火曜日で締めた当該週ピボット値 及び、金曜日終値/金曜日で締めた当該週Pivot値でそれぞれ線グラフを載せて描いてみた物です。
通常皆さんは左図の折れ線グラフでは赤い線(金曜終値)を見ています。
でも、これを火曜日(青い線)にするだけで、Pivot値(緑の線)にするだけで、かなり印象が違ってきませんか?
終値とPivot値(HLCC/4)ではほぼ似たような物ですが、その数値を火曜で取るのと金曜で取るのとではここ4週分に至ってはほぼ逆転しているような状態です。
この逆転はすなわち、火曜日締めのIMMポジションが消化されたのか/積み増しされたのかの判断材料になるのではないでしょうか。
更にこちらはIMMポジションはそのまま売り越しのみを表示、為替レートは日次のPivot値を折れ線にしてみた物です。
このグラフだと、先々週(5/4締め)に2007年7月以降での最高値に積み増されたショートポジションがあったからこその5/6の暴落。と言ったような雰囲気が見えてきますよね。
IMMポジションに関しては、判断材料に有効とする人も「見てもショーガナイ」とまで言い切る人(※もっとも、私はこの人を全く信用していませんが)もいます。
しかしどんな道具も「馬鹿と鋏は使いよう」ですし、その数字が直接どうのこうのするわけではなく「その数字が出来た背景は何か?」と考える方が正解。と思っています。
つまり盲信は間違いだけど、さも解ったように切って捨てるのはもっと間違いなのではないでしょうか。
世の中、持論や自身に自信がない人に限って「あんな物、そんな物」とライバルを切って捨てますが、私は「あんな物、そんな物」を言い出す人間の論こそ「あんな物、そんな物」だと思っています。
前述の「見てもショーガナイ」を言った人は誰でも知っている高名なFX指南者ですが、以前から胡散臭いと思っていた氏を「やっぱりね」と確信させたのは「IMMポジション=見てもショーガナイ」発言でした。
IMMポジションは経済指標のひとつですが、テクニカルに見る物ではなく、ファンダメンダルズ的に見る物だと思えば、けしてそのような評価はしないと思うのですが、それが出来ないようなら「その程度の人」なんでしょうね。
ところで、5月11日付けIMMポジションでは売り越し状態は変わらずですが、円Longが87.2%も増加し、円Shortは25.8%減少しています。
そろそろ買い越し状態への転換(円高ドル安)なのか、暴落後の調整なのか、ちょっと面白い状態ですね。
にほんブログ村
為替・FXランキング
By najirane • IMMポジション • Tags: CFTC, CME, IMMポジション, ドル円, 円安, 円高, 売り越し, 買い越し