12月 19 2009
先週(12/14~12/18)の為替動向
■米国株式市場 = 下落
■WTI原油先物市場 = 上昇
■NY金 = 週初上昇するが木曜日に下落
■ドル円 = 上昇(ドル高)
■ユーロドル = 下落(ドル高)
■ユーロ円 = もみあい
相場としては年末調整期で薄商いの中、
ドバイショックの余波による経済不安や
週末にイラン軍によるイラク油田への侵攻。
また、落としどころの見えないCOP15等、
原油や環境問題を材料にしての展開となりました。
特徴的なのはユーロが原油の動きと相反し、
ドルが原油を追うような動きをしている。
つまり、これまでの経済公式だった
原油高=(ドル売り)ユーロ高ではなく
原油高=ドル買い。となっている点です。
先月来の米国指標に見られる好感数値により
回復基調を確信し利上げ期待が高まり、
リスク選好が薄れてきた結果のドル回帰。
と考察出来ます。
さて、今週(12/21~12/25)は実質、2009年の最終週となりますが、
日本では天皇誕生日、そして世界的にはクリスマスと
薄商いに一層の拍車がかかること必至です。
年末間際の突然の投げ売りや、政情ニュース等に十分に注意し、
本年の取引を締めくくりたいと思います。
■各為替の週足デマーク指標値
(Demark Range Projection / Demark Pivot Points)
ドル円
予想高値 92.40 (DRP) / 91.91 (DPP)
予想安値 88.82 (DRP) / 89.30 (DPP)
ユーロ円
予想高値 131.95 (DRP) / 130.14 (DPP)
予想安値 127.10 (DRP) / 129.28 (DPP)
ユーロドル
予想高値 1.4623 (DRP) / 1.4513 (DPP)
予想安値 1.3976 (DRP) / 1.4086 (DPP)
ポンド円
予想高値 150.75 (DRP) / 148.34 (DPP)
予想安値 143.91 (DRP) / 144.47 (DPP)
ポンドドル
予想高値 1.6329 (DRP) / 1.6276 (DPP)
予想安値 1.5863 (DRP) / 1.5915 (DPP)
※デマーク指標の予想にはDemark Range Projection と
Demark Pivot Points の2種ありますので両方を提示しています。
■資料ダウンロード
◎先週の主要8相場チャート:2009_1218_cをダウンロード
◎先週の4本値と今週のPivot:Pivot_2009_1218をダウンロード
◎週間為替リポート保存版PDF:2009_1218をダウンロード
12月 24 2009
ファンダメタリック分析と相場観
年末進行のこの時期、実社会での企業活動は締め切りや年末需要に追われ
まさに「師走」の様相を呈してますが、相場の世界は既に残務処理?のように
薄い商いが続いてますね。
こういった時期だからこそ、後学のためのトレード検証や経済書など
相場観を養うようなトレーニングなど如何でしょうか。
最近は少し収束してきたような感もありますが、つい先頃まで
経済系のマスコミ情報には何の不思議もなく「ドバイショック」の文字が躍り
私たちも何の疑いもなく「ドバイショック」なのだと理解していました。
しかし、NewsWeek(日本版)2009.12.16号に興味深い書き方を見ました。
『今の投資家はPTSDの患者だ 新たな破綻が起きる度に
08年秋の出来事を思い出し過敏なまでの回避行動を取る』
(あっ。なるほどねえ…)と、端的な答えに感心しました。
何故ドバイの債務不履行に陥る"可能性"に
これほどまでに反応したかと言えば
ひとえに「リーマンショック」による「筋肉記憶」がそうさせた。と
NW誌ビジネス担当のダニエル・グロス氏は執筆しています。
この記事の中で過去の大恐慌=暗黒の木曜日のことや、
逆に、70年代のインフレ抑止対策の副作用などを例に挙げ、
『実際に経験するまではそうしたリスクは施行プロセスから外されがちだ』
『だが、一度経験するとリスクが際だつようになり、
常に再発の過大評価をするようになる』(エルマン・マイケルケージャン)
と、人間の行動特性を投資の場面にはてはめ、
明らかにバブル(仮想価値が生む仮想価値)の崩壊である「リーマン破綻劇」と、
行き過ぎ感はあっても現実資産を保有する「ドバイワールド」は
自ずとその被害程度に差があるはずなのに
何故にこれほどまでに過剰反応したのかを実に端的に説明しています。
ところで、私のトレード手法は「ファンダメタリック・テクニカル」です。
つまりファンダメンタルだけではなくテクニカルだけでもない。
どちらが先というよりもハイブリッドであり、
ファンダメンタル要素がテクニカルに与える影響、
そのテクニカルが起こすファンダメンタルの変化。
そういった関わりが相場変動を作っていくと考えています。
そんな意味で、「日本経済新聞」は常識ですが
「NewsWeek誌」をはじめとする国際的な経済誌は、
ファンダメンタルの奥やその先を考えるのに実に優れた媒体と思います。
私事ではありますが、私の住む地方都市では
ほとんどの雑誌の発売は首都圏に1日遅れです。
でも、私は年間購読しているので
1日早く(祝休日を挟んだ場合2日早い場合も)
読むことが出来ます。
また、年間購読の場合は約3割引になるので
とってもお得ですね。
トレードに直結するような指南書ではありませんが、
広くそして深く世界情勢を知ることはいつか「あ。もしかしたらあれか?」と
理由に思い当たる場面が多々出てくることと思います。
そして最後に、それがNewsWeekである最大の理由になりますが、
相場はあくまで世界が相手です。
日本国内の日本目線で書いた記事では、
クロス円には多少の意味はあるかも知れませんが、
ドルストレートやその他欧米通貨相手には狭視野になると思います。
試しにロイターでもブルームバーグでも各国版のページを表示し
トップニュースを比べてみてください。
何をトップニュースとするか=その国の最大の関心事です。
経済観や相場観というものはそれぞれのお国でこれほど違う物です。
だからこそ、グローバルな情報ですね。
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By najirane • 分析・相場観・手法 • Tags: 日本経済新聞 NewsWeek ニューズウィーク 年間購読 ファンダメタリック テクニカル ファンダメンタル