10月 16 2010
CFTC IMMポジション(10/16公表分)
日本時間 10/16午前に、10/12 NYクローズ時点で集計のCFTC IMMポジションが公表されました。
「円」 は、ロングが前週比 -0.6%の微減で 66463枚(前週:66866枚)、ショートは前週比 2.9%の増加で 18178枚(前週:17660枚)、結果、買い越しは前週比 -1.9%の微減となり 48285枚(前週:49206枚)へと、あまり変化が無いように見えますが、週末に大事件が起こりました。
地合として前回(9/21)のFOMC以降、追加緩和政策(QE2)の実施期待が高まりドル安円高は着々と進行しておりましたが、10/14(木)にはシンガポールの金融緊縮策が、10/15(金)にはバーナンキFRB議長講演が引き金となり共に80.88円と、15年来安値を更新しました。
ただ、2日間続けて同じ下値で面合わせというのは偶然に起きる話ではなく日銀が前日安値にBIDを置いていたか、HF勢が調整したか、どちらにせよ何か意図的なものを感じます。
しかし、この2日間の大幅な値動きと追加緩和に対する思惑とで次週のポジションにも大きな変化があると思われますし、このような大きな一喜一憂や駆け引きは次回FOMC(11/2,3)まで続くかと思われますので、引き続き要注目です。
続いて「ユーロ」は、ロングが前週比 -5.8%%の減少で 68718枚(前週:72979枚)、ショートは前週比 10%の増加で 27207枚(前週:24736枚)、結果、買い越しは前週比 -14%%の減少となりました。
ピークを過ぎたのか中だるみなのかは解りませんが、売買比・買い越し枚数とも年間最大級の水準であることに変わりはありません。
レートから見ると、ドル円でも触れた10/15(金)のバーナンキ議長講演~米国指標発表時に1.4157の10ヶ月ぶり高値更新があり、ユーロ高は未だ健在を印象付けられました。
先週、主客交代時期であるかどうか?または両者ともこのトレンドが継続し、最高値/最安値更新があるのか?と言うことを書きましたが、先週の状況を見る限りトレンドの継続。だった模様です。
CFTCで扱われる通貨全体では、前週比 -5%程度のドル売り越し縮小という形ですが、ドル円は15年来安値更新。ユーロは10ヶ月来高値更新。
そして米ドル/豪ドル/カナダドルはパリティ。と、為替相場は大揺れに揺れました。それぞれの目的を果たした(?)今週は、転換を迎えるのか更に輪をかけたトレンド継続となるのか、目が離せません。
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10月 24 2010
CFTC IMMポジション(10/23公表分)
日本時間 10/23午前に、10/19 NYクローズ時点で集計のCFTC IMMポジションが公表されました。
「円」 は、ロングが前週比 -5.9%の減少で 62554枚(前週:66463枚)、ショートは前週比 -8.1%の減少で 16698枚(前週:18178枚)、売買とも減少した結果、買い越しは前週比 -5.0%の減少となり 45856枚(前週:48285枚)へ減少しました。
QE2の実施観測、G20を控えての模様眺め、そして何よりも11月2,3,4日の米国中間選挙,FOMC開催と、基本はドル安ながらポジション調整や模様眺めが続くかと思われていましたが、10/19夕刻に突然、中国が0.25%の利上げを実施。一時81.91円まで上伸しましたが、NYクローズ時点では 81.56円まで押され、ここまでが今回のIMMポジションの数字となった訳です。
ところがその後は既定のドル安路線が再燃し、翌日のNY開始直後に「次回FOMCで5000億ドル程度の国債買い入れを決定」と言う情報が流れると、猛烈な売り攻勢から、一時80.84円と15年来安値を新値更新しましたが、
明けて10/20の東京時間、安値攻勢が80.98円を付けた瞬間、米WSJが報じたガイトナー財務長官記事をきっかけとし81.81円まで瞬間沸騰、しかしこれは本人の弁ではないと81.08円まで瞬間冷却の壮絶な行って来いとなり、その後はドル安路線を既定とするポジション調整に戻りましたが、火曜日水曜日を挟んでの週間最高値域/安値域を行って来いは次回のIMMポジションにどのような変化となって現れるか、興味深い物があります。
続いて「ユーロ」は、ロングが前週比 8.9%の増加で 74855枚(前週:68718枚)、ショートは前週比 3.3%の増加で 28107枚(前週:27207枚)、売買とも増加の結果、買い越しは前週比 12.6%の増加で 46748枚(前週:41511枚)となりました。
これは前週末のバーナンキ発言から盛り上がったユーロ高が、前段に書いた中国の利上げから急速な持ち高調整が行われた事も数字に影響していると思われますが、こちらも売買比・買い越し枚数とも年間最大級の水準のまま、米国QE2、中間選挙、FOMC待ちのポジション調整が行われている。と見て良いように思えます。
レートから見ると、10/15(金)のバーナンキ議長講演~米国指標発表時に1.4157の10ヶ月ぶり高値更新がありましたが、中国利上げの影響から、10/20朝には 1.3697の週間最安値まで下落と、大きな変動がありましたが、週末には1.3979円で引ける。と言ったように、ユーロ高は未だ健在と見て良いように思います。
CFTCで扱われる通貨全体では、ユーロで買い越しが進んだ以外はいずれも買い越しが減少傾向にあり、全体では前週比 12.6%の買い越し枚数減少になっています。
特に、スイスフランの買い越し減少が目立ちますが、次いでカナダドル、英国ポンド、豪ドル、NZドル、円が追いかけるといった形で、いずれも減少傾向にあり、ユーロ1本に絞ったのか全体傾向としてのドル高への復帰(反転)なのか、今後も目を離せません。
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By najirane • IMMポジション • Tags: CFTC, CME, IMMポジション, ガイトナー, ドル, ユーロ, 中国, 介入, 円, 円安, 円高, 利上げ, 売り越し, 日銀, 最安値, 買い越し