2/15 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会(CFTC) IMM通貨先物取組(IMMポジション)が日本時間2/19朝、公表されました。
「円」 ロングは前週比 -56.9%の減少で 24389枚(前週:56607枚)、「円」ショートは前週比 116%の増加で 42937枚(前週:19876枚)。この結果、売買比では昨年6/15以来35週ぶりに売り越しに転換、売り越し枚数は前週比 150.5%の増加となり 18548枚(前週:-36731枚)、売買計は前週比 -12.0%の減少で 67326枚(前週:76483枚)となりました。
レー ト変位では、前火曜→前金曜終値では82.28円→83.44円と円安、前金曜→今火曜終値では83.44円→83.72円と円安、今火曜→今金曜では 83.72円 →83.18円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では82.28円→83.18円で円安と、1週間半を経て急騰した後、半値戻しという形になっております。
先週、>>それにしても先週後半の騰がり方は急激とも思われますので、今週の数字を注視したく思います。<< と書きましたが、その予感は的中。何と35週ぶりの売り越し反転という答えが待っていました。おそらくは83円を超えた時点で多量の円ロング解消が生じ、新たな円ショートが構築されたのではないでしょうか?そして、現在ドル円レートとしては半値戻し状態にあるわけですが、これを単に押し目と見て更なる円ショート積み増し(円ショート継続)となるのか、一時的なアンバランスだけでにわか円ショートの一気刈り取りが起こるのか、また、週明け米加市場休場の隙間をついた陽動が見られるのか、今週前半はひとつの山場ですね。
「ユーロ」ロングは前週比 -13.8%の減少で 63395枚(前週:73502枚)、「ユーロ」ショートは前週比 -20.2%の減少で 30931枚(前週:38768枚)、この結果、売買比は買い越し増加。買い越し枚数は前週比 -6.5%の減少で 32464枚(前週:34734枚)、売買計は -1.0%の減少で 94326枚(前週:112270枚)と、こちらも前5週の流れを見ると買い越しの押し目(?)といった状況です。
レー ト変位では、前火曜→前金曜終値では1.3629→1.3550とユーロ安、前金曜→今火曜終値では1.3550→1.3487とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.3487→1.3693とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.3629→1.3693とユーロ高となっており、この状況を考えると先週月曜ににここ直近の最安値=1.3428を作った際にロングショートとも手仕舞いが行われ、先週火曜以降に新規ロングが増えつつある状況のようにも思えます。
が、1/27,2/9,そして先週末の高値をつなぐレジスタンスが効いたなら、ここでもう一回ショートの巻き返しもあり得ると思います。と同時に、1/27起点ではなく2/1起点のレジスタンスであると考えれば、先週末高値は上方向ブレイクと言うことになるので、更なるロング積み増しもまたあり得ますね。こちらも状況注視です。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -10.86%の減少で 340019枚(前週:381443枚)、ショートは前週比 -25.27%の減少で 115599枚(前週:154696枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -1.03%の減少で 224420枚(前週:226747枚)、売買計では前週比 -17.67%の減少で 455618枚(前週:536139枚)と、ロングショート双方が減少しながら売り越し数はほとんど変化無しという状況から、前週にロングショートともに増加した分がそのままごっそり消化されたのではないかという感じですね。
個別に見ると対ポンドでロング勝ちした結果全売買数が増加した以外は、対円でショート増、対加ドルでロング増以外は他の通貨全てがロングショート共に減少しております。
2月初旬の米国指標に景気高揚感が芽生え、エジプト及び近隣諸国が抱える問題が水を差し、そうこうしているうちにユーロ不調和、中国が利上げと、次から次へ不安要素は消えることなく次から次に出ては消えていき、本邦においては年度末のリパトリも視野に入ってくるような時期となり、何がどっちに動いても不思議ではないような状況にあります。また、前週での売買とも増加も先週での売買とも減少も結局は行って来いのような変化と言えますので、先週と前週の数字変化を元に考えるのは少し危険があるように思えます。5週ほど通してみれば、やはり全体としては少しずつ買い越し側にシフトしていっているのではないか?と言う見方は出来ますが…。
■ 資料ダウンロード
『2/15集計-2/19公表のIMMポジション』
→ IMM_20110215.pdf をダウンロード
2月 26 2011
CFTC IMMポジション(2/22集計-2/26公表分)
2/22 NYクローズ時点集計の米商品先物取引委員会(CFTC) IMM通貨先物取組(IMMポジション)が日本時間2/26朝、公表されました。
「円」 ロングは前週比 -3.8%の減少で 23457枚(前週:24389枚)、「円」ショートは前週比 19.3%の増加で 51203枚(前週:42937枚)。この結果、売買比では売り越し継続、売り越し枚数は前週比 49.6%の増加となり 27746枚(前週:18548枚)、売買計は前週比 10.9%の増加で 74660枚(前週:67326枚)となりました。
レー ト変位では、前火曜→前金曜終値で83.72円→83.18円と円高、前金曜→今火曜終値では83.18円→82.73円と円高、今火曜→今金曜では 82.73円 →81.67円と円高、2週通算の前火曜→今金曜では83.72円→81.67円で円高と、通期円高となっています。
ただ、グラフをご覧いただければ一目瞭然のように、ショート増/ロング減によりこれだけ円売り越しが続伸しているにもかかわらず、ドル円レートとしてはむしろ下がっている点に注意が必要です。先週、>>一時的なアンバランスだけににわか円ショートの一気刈り取りが起こるのか、…<<と言うことを書きましたが、先々週の急激な売り越し転を受け、売り方の締め上げ(ショートスクィーズ)が起こったと見るのが正解なのではないでしょうか?であれば、この締め上げをはね返すか屈するかが次の焦点となってきます。例年この時期は本邦の年度末を睨んだリパトリ絡みの円安傾向になる物ですが、これに真っ向対抗したかのような攻防に今週も目が離せませんね。
「ユーロ」ロングは前週比 22.2%の増加で 77454枚(前週:63395枚)、「ユーロ」ショートは前週比 3.0%の増加で 31856枚(前週:30931枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 40.5%の増加で 45598枚(前週:32464枚)、売買計は 15.9%の増加で 109310枚(前週:94326枚)と、前週に>>買い越しの押し目(?)<<と書いた通りの状況となりました。
レー ト変位では、前火曜→前金曜終値では1.3487→1.3693とユーロ高、前金曜→今火曜終値では1.3693→1.3653とユーロ安、今火曜→今金曜では 1.3653→1.3750とユーロ高、2週通算の前火曜→今金曜では 1.3487→1.3750とユーロ高となっております。先週>>1/27起点ではなく2/1起点のレジスタンスであると考えれ ば、先週末高値は上方向ブレイクと言うことになるので、更なるロング積み増しもまたあり得ますね<<と言うことを書きましたが、レート的にも一旦押した後の上伸となりました。
CFTCで扱われる通貨全体(MXN除く)では、ロングが前週比 -1.83%の減少で 333809枚(前週:340019枚)、ショートは前週比 8.26%の増加で 125144枚(前週:115599枚)、この結果、売買比は買い越し継続。買い越し枚数は前週比 -7.02%の減少で 208665枚(前週:224420枚)、売買計では前週比 0.73%の増加で 458953枚(前週:455618枚)と、前週・前々週の動きが相殺され、売買共に約1万枚ずつ減少したうえで買い越し枚数が2/1時点の数字に戻ったかのような数字になっています。
個別に見ると対円以外はすべて買い越し。売買比では特に突出したものはありませんが、対ユーロのロング増・対ポンドのロング減が好対照となり、売買計でも対ユーロで売買増、対ポンドで売買減となっております。
現在はリビアのカダフィ大佐の去就が注目の的となっておりますが、湾岸近隣諸国やリビア同様に長期独裁政権下にある多国にも飛び火しつつある反対勢力のデモ行動とそれによる原油供給の滞り懸念による原油高・株安はいっこうにやむ気配が見えません。仏露米等は既に非難声明を出していますがこれに簡単に応じるはずもなく、最悪の場合、武力行使を含む今後の状況展開に注視する必要がありますね。
■ 資料ダウンロード
『2/22集計-2/26公表のIMMポジション』
→ IMM_20110222.pdf をダウンロード
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By najirane • IMMポジション • Tags: 米商品先物取引委員会 通貨先物 取組 IMMポジション CFTC CME ドル 投機筋 仮需 実需 円 ユーロ 売り越し 買い越し 円高 円安 日銀 金利 FOMC ADP ISM 雇用統計 欧州 ギリシャ 総選挙 QE3 緩和 緊縮