10月 24 2010
CFTC IMMポジション(10/23公表分)
日本時間 10/23午前に、10/19 NYクローズ時点で集計のCFTC IMMポジションが公表されました。
「円」 は、ロングが前週比 -5.9%の減少で 62554枚(前週:66463枚)、ショートは前週比 -8.1%の減少で 16698枚(前週:18178枚)、売買とも減少した結果、買い越しは前週比 -5.0%の減少となり 45856枚(前週:48285枚)へ減少しました。
QE2の実施観測、G20を控えての模様眺め、そして何よりも11月2,3,4日の米国中間選挙,FOMC開催と、基本はドル安ながらポジション調整や模様眺めが続くかと思われていましたが、10/19夕刻に突然、中国が0.25%の利上げを実施。一時81.91円まで上伸しましたが、NYクローズ時点では 81.56円まで押され、ここまでが今回のIMMポジションの数字となった訳です。
ところがその後は既定のドル安路線が再燃し、翌日のNY開始直後に「次回FOMCで5000億ドル程度の国債買い入れを決定」と言う情報が流れると、猛烈な売り攻勢から、一時80.84円と15年来安値を新値更新しましたが、
明けて10/20の東京時間、安値攻勢が80.98円を付けた瞬間、米WSJが報じたガイトナー財務長官記事をきっかけとし81.81円まで瞬間沸騰、しかしこれは本人の弁ではないと81.08円まで瞬間冷却の壮絶な行って来いとなり、その後はドル安路線を既定とするポジション調整に戻りましたが、火曜日水曜日を挟んでの週間最高値域/安値域を行って来いは次回のIMMポジションにどのような変化となって現れるか、興味深い物があります。
続いて「ユーロ」は、ロングが前週比 8.9%の増加で 74855枚(前週:68718枚)、ショートは前週比 3.3%の増加で 28107枚(前週:27207枚)、売買とも増加の結果、買い越しは前週比 12.6%の増加で 46748枚(前週:41511枚)となりました。
これは前週末のバーナンキ発言から盛り上がったユーロ高が、前段に書いた中国の利上げから急速な持ち高調整が行われた事も数字に影響していると思われますが、こちらも売買比・買い越し枚数とも年間最大級の水準のまま、米国QE2、中間選挙、FOMC待ちのポジション調整が行われている。と見て良いように思えます。
レートから見ると、10/15(金)のバーナンキ議長講演~米国指標発表時に1.4157の10ヶ月ぶり高値更新がありましたが、中国利上げの影響から、10/20朝には 1.3697の週間最安値まで下落と、大きな変動がありましたが、週末には1.3979円で引ける。と言ったように、ユーロ高は未だ健在と見て良いように思います。
CFTCで扱われる通貨全体では、ユーロで買い越しが進んだ以外はいずれも買い越しが減少傾向にあり、全体では前週比 12.6%の買い越し枚数減少になっています。
特に、スイスフランの買い越し減少が目立ちますが、次いでカナダドル、英国ポンド、豪ドル、NZドル、円が追いかけるといった形で、いずれも減少傾向にあり、ユーロ1本に絞ったのか全体傾向としてのドル高への復帰(反転)なのか、今後も目を離せません。
■ 資料ダウンロード
『10/23公表のIMMポジション』→ IMM_20101019.pdf をダウンロード
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10月 24 2010
先週(10/18~10/22)の為替動向
先週の各主要相場は下記のような流れでした。
■米国株式市場 = やや上昇
■原油先物市場 = もみあい
■NY金先物市場 = 下落
■ドル円 = もみ合い
■ユーロドル = もみ合い
■ユーロ円 = もみあい
QE2実施観測をベースにした思惑の交錯とG20にらみで、ポジション調整に終始するかと思われた相場は週央に大きく動きました。
10/19(火) 欧州時間に入った頃、中国が 0.25%ポイントの利上げを発表すると、リスク圧縮からドル買いユーロ売りへ。ドル円は81.60円台まで上昇。
さらにダウ寄り付きが大幅安となり、ドル買い戻し継続。ドル円は一時81.92円まで上昇。
明けて10/20(水) 利上げサプライズも一巡し、既定ドル安路線から利上げ前の水準まで復帰、NY時間に入り「次回FOMCで5000億ドル程度の国債買い入れが決定される」との情報が飛び込み、QE2の追い風としてドル売りが強まり、一時80.83円と15年来安値を更新。
そして10/21(木) 仲値通過後 ドル円が80.98円と81円を切った、その瞬間を狙っていたかのように、WSJ発信の報道としてガイトナー財務長官が「ドルはこれ以上ユーロや円に対し下落する必要は無い」と発言したと伝えられ、81.80円まで瞬間沸騰。
しかしその後、同発言はガイトナー本人の物ではなく、WSJ記者の個人的解釈部分が取り沙汰された物と判明。急速に売り戻されて81.08円まで瞬間冷却。壮絶な行って来いとなりました。
ただ、G20を控えた1週間を通して見ると、結局はもみ合いで、ガイトナー長官のドル安懸念?と中国の利上げ、そしてFOMC前の規模発覚?でくしゃみをした。ような物。やはり結論は11月2,3,4日に控える米中間選挙とFOMC。それまでは高値はQE2観測が、安値は介入懸念が支え、膠着レンジは続くのだろう。と再確認出来ます。
■週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
(Demark Range Projection / Fibonacci Zone)
TD Range Projection
USD/JPY Upper: 81.64 / Lower: 80.55
EUR/JPY Upper:114.57 / Lower:111.53
EUR/USD Upper:1.4000 / Lower:1.3646
GBP/JPY Upper:128.90 / Lower:125.72
GBP/USD Upper:1.5843 / Lower:1.5492
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 82.46 ~ 82.87 / R1 81.91 ~ 82.04
S1 80.69 ~ 80.82 / S2 79.86 ~ 80.28
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.4252 ~ 1.4388 / R1 1.4075 ~ 1.4117
S1 1.3680 ~ 1.3721 / S2 1.3409 ~ 1.3544
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(10/18~10/22)の為替動向』
→ 2010_1022.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: デマーク指標 Demark Range Projection Fibonacci Zone ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 介入 日銀 金融緩和 FRB ECB QE2 QE3 FOMC バーナンキ 出口戦略 ギリシャ イタリア スペイン 緊縮財政 雇用統計