10月 16 2010
先週(10/11~10/15)の為替動向
■米国株式市場 = 上昇
■原油先物市場 = もみあい
■NY金先物市場 = 上昇
■ドル円 = 下落
■ユーロドル = もみあい
■ユーロ円 = もみあい
東京市場が祝日休場で始まった先週は米追加金融緩和期待に後押しされ
ドル円は15年来安値を更新、ユーロドルは10ヶ月来高値を更新、米ドル・豪ドル・加ドルはパリティと、ドル安を象徴するような波乱の週末でした。
週初は火曜日深夜に公表されるFOMC議事録での追加緩和策に対する期待と、介入を警戒しながらも小刻みな円買いが進行しましたが、FOMC議事録に追加緩和策が明確に言及されていたため、リスク選好からダウ/金/ユーロが上昇。
そして事件は木曜日、意外なところが火種でした。シンガポール当局が自国通貨高・米ドル安を容認する金融緊縮策を示したことに端を発しドル全面安。欧州勢参入後、一時80.87円まで円高進行。その後、菅首相が「為替の急激な変動は好ましくない」「どうしてもという場合は断固たる措置をとる」と発言。ショートカバーからNY序盤には81.50円台まで反発しました。
明けて金曜日、東京時間午後からは円買いが進行。夕刻には81.10円台まで下落。
21:15に始まったバーナンキFRB議長の講演と、21:30に発表の米国指標が交錯し乱高下。昨日安値と同値の80.88円まで下落したかと思えば、指標を好感し81.40円台に反発。その後は週末調整に入り、81.40円台にて引けました。
さて、相場は「まさか」で大きく動きます。
今週末にはG20。「まさか」この時期介入は出来ない?米国追加金融緩和の実施は確実。規模は「まさか!?」何が何処でどうなることか、予断を許しません。
■週足デマーク指標/フィボナッチゾーン
(Demark Range Projection / Fibonacci Zone)
TD Range Projection
USD/JPY Upper: 81.89 / Lower: 80.42
EUR/JPY Upper:116.06 / Lower:112.62
EUR/USD Upper:1.4067 / Lower:1.3681
GBP/JPY Upper:130.62 / Lower:128.51
GBP/USD Upper:1.6221 / Lower:1.5873
Fibonacci Zone USD/JPY
R2 83.02 ~ 83.58 / R1 82.28 ~ 82.46
S1 80.64 ~ 80.81 / S2 79.52 ~ 80.08
Fibonacci Zone EUR/USD
R2 1.4354 ~ 1.4501 / R1 1.4161 ~ 1.4207
S1 1.3729 ~ 1.3775 / S2 1.3435 ~ 1.3582
■資料ダウンロード(以下がひとつのファイルにとりまとめてあります。)
『先週(10/11~10/15)の為替動向』
→ 2010_1015.pdf をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円/ユーロドル日足1年分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎週間為替リポート保存版PDF
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10月 24 2010
CFTC IMMポジション(10/23公表分)
日本時間 10/23午前に、10/19 NYクローズ時点で集計のCFTC IMMポジションが公表されました。
「円」 は、ロングが前週比 -5.9%の減少で 62554枚(前週:66463枚)、ショートは前週比 -8.1%の減少で 16698枚(前週:18178枚)、売買とも減少した結果、買い越しは前週比 -5.0%の減少となり 45856枚(前週:48285枚)へ減少しました。
QE2の実施観測、G20を控えての模様眺め、そして何よりも11月2,3,4日の米国中間選挙,FOMC開催と、基本はドル安ながらポジション調整や模様眺めが続くかと思われていましたが、10/19夕刻に突然、中国が0.25%の利上げを実施。一時81.91円まで上伸しましたが、NYクローズ時点では 81.56円まで押され、ここまでが今回のIMMポジションの数字となった訳です。
ところがその後は既定のドル安路線が再燃し、翌日のNY開始直後に「次回FOMCで5000億ドル程度の国債買い入れを決定」と言う情報が流れると、猛烈な売り攻勢から、一時80.84円と15年来安値を新値更新しましたが、
明けて10/20の東京時間、安値攻勢が80.98円を付けた瞬間、米WSJが報じたガイトナー財務長官記事をきっかけとし81.81円まで瞬間沸騰、しかしこれは本人の弁ではないと81.08円まで瞬間冷却の壮絶な行って来いとなり、その後はドル安路線を既定とするポジション調整に戻りましたが、火曜日水曜日を挟んでの週間最高値域/安値域を行って来いは次回のIMMポジションにどのような変化となって現れるか、興味深い物があります。
続いて「ユーロ」は、ロングが前週比 8.9%の増加で 74855枚(前週:68718枚)、ショートは前週比 3.3%の増加で 28107枚(前週:27207枚)、売買とも増加の結果、買い越しは前週比 12.6%の増加で 46748枚(前週:41511枚)となりました。
これは前週末のバーナンキ発言から盛り上がったユーロ高が、前段に書いた中国の利上げから急速な持ち高調整が行われた事も数字に影響していると思われますが、こちらも売買比・買い越し枚数とも年間最大級の水準のまま、米国QE2、中間選挙、FOMC待ちのポジション調整が行われている。と見て良いように思えます。
レートから見ると、10/15(金)のバーナンキ議長講演~米国指標発表時に1.4157の10ヶ月ぶり高値更新がありましたが、中国利上げの影響から、10/20朝には 1.3697の週間最安値まで下落と、大きな変動がありましたが、週末には1.3979円で引ける。と言ったように、ユーロ高は未だ健在と見て良いように思います。
CFTCで扱われる通貨全体では、ユーロで買い越しが進んだ以外はいずれも買い越しが減少傾向にあり、全体では前週比 12.6%の買い越し枚数減少になっています。
特に、スイスフランの買い越し減少が目立ちますが、次いでカナダドル、英国ポンド、豪ドル、NZドル、円が追いかけるといった形で、いずれも減少傾向にあり、ユーロ1本に絞ったのか全体傾向としてのドル高への復帰(反転)なのか、今後も目を離せません。
■ 資料ダウンロード
『10/23公表のIMMポジション』→ IMM_20101019.pdf をダウンロード
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By najirane • IMMポジション • Tags: CFTC, CME, IMMポジション, ガイトナー, ドル, ユーロ, 中国, 介入, 円, 円安, 円高, 利上げ, 売り越し, 日銀, 最安値, 買い越し