5月 4 2010
IMMポジション
先週、のCFTCレポートをネタにして、「ユーロのショートポジションが史上最高になった」と言う報道がありましたが、それはそれでおいといて
日本円(Japanese Yen)のIMMポジションに関していろいろなところを回ってみてちょっと気づいたことが。
CFTCのIMMポジションは、NY火曜日取引終了後の建玉数であることは周知ですが、多くのサイトでは参考レートとして週末終値を書いています。
些細かも知れませんがおかしいと思いませんか?
まぁ、週足4本値なら何も苦労せずどこからでも取得できますが、これが火曜日限となると、日足4本値を取りためて改めて計算しないことには出ません。
でも、そういう横着から出てきた数字も、もしかしたら投機筋は利用するのじゃ?なんて、投機筋に対する懐疑精神旺盛な(笑)私は思ってしまうわけです。
そこで、上の表はCFTCの公開データから年初来のポジション変化と毎週火曜日終値で締めたその週のOHLCを一覧にしてみました。
まだまだ荒削りな分析資料ですが、ここで気づいたことがひとつ。
ドル円が90円台以下ならロングポジションが積み上がり、91円台以上ならショートポジションが積み上がっている。と見えませんか?
今これを書いている時点で、ISM製造業景況指数が好感されドル円は94.70円近くまで上昇し、先週来高値と並びました。
でも、IMMポジションから逆読みすると、ショートを積み上げ始めて以来、先週火曜までの最高値は92.14円。
連中(投機筋)はだいたい200pips取りを目標に据えるので、想定最高レートは先週来(2回ほど超えましたが)レジスタンスラインとして機能していた94.15円止まりなのじゃ無かろうか?
となると、現在積み上がっているショートポジションで売り待ちになっている玉は少なく、ほとんど約定して今度は買い戻し待ち状態になっているのでは?等と考えています。
今現在では、94.60円ほどですが、この利益回収がいつになるのか興味津々です。
もし利益回収が実行された場合、200pips検討なら、もう一度92円台、ピークでなら92円割れにならないとIMMポジションはロングには移行していかない。と言うことになります。
IMMポジションはいろいろな人に利用されている指標ですが、先に述べたようにただでさえ遅れたデータに週末終値をかぶせるという不鮮明さに輪をかけたデータが世の中では一般的です。
冒頭の一覧表のように、ちょっと突っ込んだ改変を施した「勝てば官軍バージョン」を、もう少し作成の自動化が進んだら毎週お送りしている「先週の為替動向」に追加してリリースしてみたいと思います。
ご期待ください。
5月 9 2010
先週(05/03~05/07)の為替動向
先週の各主要相場は下記のような流れでした。
■米国株式市場 = 下落(木曜暴落)
■原油先物市場 = 下落
■NY金先物市場 = 前半もみ合い後半上昇
■ドル円 = もみあい(木曜暴落)
■ユーロドル = 下落
■ユーロ円 = 下落(木曜暴落)
GW明けの先週は、年に何回もない
セリング・クライマックス(パニック売り)に
雇用統計までスルーされる結果となりました。
いつまでも終わりの見えないギリシャ問題は
5/5(水)夕刻頃から、民衆の暴動にまで発展し、
金融機関への襲撃や死傷者発生と、
手が付けられない状況が嫌気され、
リスク回避のための欧州通貨売りが加速。
明けて5/6(木)、イギリスの総選挙において
保守党優勢ながら過半数に満たない状況から
ユーロ安に続きポンド安が加速、
リスク回避の矛先が円と金に向かい始めた頃、
NY市場において原因不明の暴落が発生。
市場の悲観は最高潮に達しました。
しかしその後、原因不明ながら、
この暴落は何らかの事故であることが
報道され始めた頃から反発しましたが
市場はじり安状態で引けました。
過去に何回か書きましたが特に米国は、9.11のトラウマから、○○ショックのようなパニック的行動を起こしがちです。
市場がこれを一時的なパニックと見るかサブプライム問題のような修復不可能な連鎖複合的世界不況と見るかで復調と下落持続は判断が別れるでしょう。
今週以降もギリシャ問題が「琴線」です。
■各為替の週足デマーク指標値
(Demark Range Projection / Demark Pivot Points)
ドル円
予想高値 93.27 (DRP) / 93.27 (DPP)
予想安値 86.29 (DRP) / 86.29 (DPP)
ユーロ円
予想高値 121.44 (DRP) / 121.44 (DPP)
予想安値 112.20 (DRP) / 118.48 (DPP)
ユーロドル
予想高値 1.3050 (DRP) / 1.3050 (DPP)
予想安値 1.2230 (DRP) / 1.2230 (DPP)
ポンド円
予想高値 140.20 (DRP) / 140.20 (DPP)
予想安値 125.20 (DRP) / 125.20 (DPP)
ポンドドル
予想高値 1.5060 (DRP) / 1.5060 (DPP)
予想安値 1.4216 (DRP) / 1.4216 (DPP)
※デマーク指標にはDemark Range Projection と
Demark Pivot Points の2種ありますので両方を提示しています。
■資料ダウンロード:
『先週(05/03~05/07)の為替動向』:
2010_0504をダウンロード
◎先週の主要8相場チャート
◎先週限のドル円日足6ヶ月分
◎先週の4本値と今週のPivot
◎主要通貨のIMMポジション(試作版)
◎週間為替リポート保存版PDF が同梱されています。
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: ギリシャ デマーク指標 Demark Range Projection Pivot Points ユーロドル ドル円 クロス円 原油 為替 株式 米国 指標 ダウ 円高 リスク回避 IMMポジション