3月 29 2010
期末相場
昨日、今週のドル円予想として「前半は円高気味、後半は円安?」
と言うことを書きましたが、今週初日の今日、ここまでの動きを見ると、
ドル円は東京仲値後に一旦小高くなりましたが、
LDNスタート付近から、徐々に軟化し、これを書いている現在(LDN正午頃)
再び先週末のレンジ幅=92.40-65に収まってきました。
↓2007年の3/31 ドル円 5分足
今週はかなり特異な週であるため、
補正をしながらでないと何ともこうともです。
と言うのも今週は、月末週であると同時に、
2010年度1Qの期末でもあり、
大半の日本企業では決算期末になります。
さらに今週はその期末をまたぐ(月をまたぐ)ので
週末にはビッグイベント米国雇用統計がある。
と、全く予断を許しません。
↓2008年の3/31 ドル円 5分足
例年のことですが、上記のようなことから
3月31日の東京仲値は、内外の輸出入企業や
内外金融機関の思惑が交錯し、
ジェットコースター状態になります。
基本的に、輸出業者は円安気味で、
反対に輸入業者は円高気味で
仲値裁定された方が
有り難い。と言うことになります。
↓2009年の3/31 ドル円 5分足
ところが、輸入業者の決済は支払い一覧や
支払い猶予手形(ユーザンス)等で
事前に銀行に決済額を知られているため、
銀行もそれなりに調整することができますが、
輸出業者は意図的に手形の持ち込みを遅らせ、
後出しじゃんけんの様に大量の手形を持ち込み、
仲値を高くすることができます。
そこで、期末の仲値は高めになることが多く、
その直後から(本来の水準に戻ろうと)
ドルが大きく下げる傾向があります。
そしてこれは、9:55の仲値(TTS)と、15:30のリファレンスとの2回に分けて
大きな波を作ります。(上記の過去3年分のチャートをご覧ください)
そしてこれらが一斉に近い形でなら指標発表時のような瞬間沸騰瞬間冷却になりますが
幾多の企業・銀行間で同じようなことが行われるため、荒れた相場ができあがってしまうわけです。
ただでさえ例年の期末仲値がこのような状態の中、
今週は更に、4月2日(金)に、3月の米国雇用統計が発表されます。
季節要因による臨時雇用の関係から、既にプラス予想がなされておりますが、
期末仲値がこれを織り込んで若干低めに設定される可能性もあり、
プラスではあっても予想値は下回ると、高めの設定になる場合もあり、
さらには予想値を遙かに上回った場合、下回った場合・・・、と
想定材料が多すぎて、都度都度の補正を入れないと何とも言えない。
と言う結果になってしまうわけです。
3月 31 2010
壮絶な期末日
3月31日。
一昨日も書きましたが、今日は特異日です。
左記に日本時間での動きをのせますが
仲値を上昇中に迎え、一段落したかと思ったら
本来なら「昼の下押し」時間に最高値を更新。
その後、リファレンスタイムを安値で迎え
再び上昇。と言った形で、
今日の値動きは一昨年に似ていますね。
輸出企業勢の作戦勝ちと言った形かも知れません。
さて、問題はその後。
私のTwitterをフォローしている方は
ご覧になったかと思いますが、
ADP雇用統計の発表20分前頃
>>ドル円。チャート的に本日2番天井狙いという感じだけど、ADP直前でこの形を取ると言うことは・・・落とす? でもここで落としたらLDN-FIXで落とせないから・・・シカゴで上げる?
<<
なんてことをつぶやいたら、ADP雇用統計では本当に下げてしまいました。
確かに誰もが好数字を期待していたのに(予想値:-2.4万人→+4万人に好転)
実際ふたを開けてみたら[-2.3万人]。これなら逆サプライズ当然です。
そして次につぶやいたのは、
>>ドル円。もしかしたら93円台って、今日だけのスペシャルだったとか?あとは上げようとしたら金曜日の雇用統計だけど、米国市場は休日休場だからボリュームが薄いのぢゃぁ・・・。とも思っている。でも月曜になると今度はEU圏が休場だから週末調整は壮絶?
<<
つまり、今現在の93円台って「下げるための上げじゃないのか?」と言うことです。
明日のISM、明後日の雇用統計と、市場にはビッグイベントが残っていますが
明日はともかく、金曜日は米国が休場で、雇用統計は「いつもの反応」が
いまいち不透明です。
しかし週明け月曜は今度は欧州が休場。
相場が迷走することを見越してのポジション狩りで、92円~93円を広範囲に掃除した?
私がいつも書くように投機筋、ファンド勢は何を考えるか?を考えれば
不自然な上昇も下落も「あ。それかぁ。」と読めるものが多いです。
期末日の今日。市場はまだまだ続きますが、
明日は久々超大型IPOの「第一生命株上場」と言うビッグイベントがありますね。
現在N225(日経平均)にリストされている株が売られ、第一生命株の売り買いが・・・。
となると
一時的にN225は下落することになりますが、これに為替がどう連動するかが
明日の見所ではないでしょうか。
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By najirane • 為替動向と予想 • Tags: 年末 期末日 輸出勢 ドル円 第一生命 IPO 仲値